オガミ婆（オガミばば）

老婆は呪詛師であり、死者に変身する降霊術を使う能力を持っている。彼女は数珠を使い、長い念仏を唱えることで霊媒になり、特定の死者の遺骨を飲み込み、その人物の名前を呼ぶことで霊を呼び出す。この技術では、「肉体の情報」と「魂の情報」を分けて扱うことができ、肉体だけを呼び出すことで霊媒の自我を保つことが可能である。

戦闘時には、老婆は孫に自身を護衛させながら念仏を唱え、その後、孫に霊の肉体を降ろして戦わせる。老婆は過去には降霊術を使った暗殺で生計を立てており、五条を暗殺しようとしたこともあるが、五条の特殊な能力により失敗に終わった。また、老婆は幼い頃に何人かの孫を誘拐し、血縁を偽って育てている。

渋谷事変の際には、老婆は孫の一人と共に粟坂と協力し、渋谷駅周辺への術師の侵入を防ぐための嘱託式の帳を設置した。その後、孫に「禪院甚爾」の肉体を降ろし、猪野を打ち負かすが、降ろした肉体が魂を上書きし、甚爾が完全に復活してしまう。結果として、老婆は甚爾によって撲殺され、自我を奪われた孫も甚爾の自害により死亡する。