脹相（ちょうそう）

長男としての役割を担う彼は、厚手の和服を身に纏い、髪を結い上げた男性である。彼の顔には特徴的な横長の黒い模様が鼻筋にある。兄弟の中でも最も人間らしい外見をしているが、表情は基本的に無表情で、感情をあまり表に出さない。しかし、その内面には強い兄弟愛があり、自分の弟たちを何よりも大切に思っている。

彼は「赤血操術」という加茂家伝来の術式を使い、肉弾戦と組み合わせた戦い方を得意とする。この術式の技「苅祓」では、鼻と手から血液を排出し操作して攻撃する。この技は非常に強力で、非術師の体を容易に切断することができる。また、血液を凝固させることで作る「血星磊」という技もあり、これは血栓症のリスクを逆手に取った技である。彼の血は呪霊や人間にとって毒となる特性も持ち、治療術式でさえも相手を弱体化させることができる。

彼は兄弟たちとの強い絆を感じ取ることができ、その能力により虎杖が自分の弟であると確信している。虎杖との戦いの中で、彼は虎杖が自分の弟であるという記憶に戸惑い、最終的には彼を守る決意を固める。

彼は渋谷事変で五条と戦い、その後は虎杖を守るために行動を共にする。死滅回遊では、虎杖への刺客として現れた禪院直哉と戦い、彼を撃退する。その後、虎杖と共に高専を訪れ、さらに九十九由紀と共に天元のいる薨星宮へ向かい、天元の護衛として留まることになる。