陀艮（だごん）

ダゴンは、海への恐れから生まれた特級の未登録呪霊で、虎杖の死後に偽夏油と協力を始めた存在です。タコのような二本の筋肉質な腕を持ち、頭には布をかぶっています。彼は「ぶふぅー」という独特の鳴き声を発し、あまり言葉を話しませんが、臆病ながらも仲間を思いやる性格をしています。

ダゴンは水を操る術式を使いこなし、伏黒の式神「満象」を上回る量の水を生成し、それを使って敵を押し流したり水没させたりすることができます。また、その水は防壁としても利用可能です。彼は非常に高い体力を持ち、通常の攻撃では容易には弱まりません。翼を得た後は、空中に滞在することも可能になりました。

変態を遂げる前は、呪胎の状態であり、多くの人間を捕食していました。彼は「蕩蘊平線（たううんへいせん）」という領域を持ち、それを展開するとビーチのような景色が広がります。この領域内では、「死累累湧軍（しるるゆうぐん）」という凶暴な魚の式神を無限に召喚する術式を発動することができます。

渋谷事変の最中に変態を遂げたダゴンは、体表が赤くなり、顎髭のような触腕とコウモリのような翼を持つ大柄な人型に変わりました。変態後は性格が勇ましくなり、流暢に人語を話すようになりました。彼は「呪霊にも名前がある」として、本名で呼ばれることに拘りを持ち、「呪霊」という呼称を嫌います。

ダゴンは直毘人、七海、真希の3人と戦っていましたが、伏黒の登場により劣勢に立たされ、その後、禪院甚爾の襲撃を受けて死亡しました。彼の容姿はクトゥルフに似ています。