ユーハバッハ

立派な口ひげと腰まで伸びた長髪を持つ大男であり、滅却師の始祖である。名前を持たず、自称は「私」で、配下は彼を「陛下」と呼び敬う。彼の性格は冷酷でありながらも傲慢な一面を有している。

彼の特異な能力は自らの力を他者に分け与えることができることに加え、その力を分け与えた者が死亡すると、その者の魂と力を吸収し、分け与える前よりも更に強大な力を得ることができる。また、「聖別」という儀式を通じて、どのように離れた場所にいても、自身の血を引く滅却師の命と力を奪い取る力も持っている。

彼の過去には千年前、若き山本元柳斎や護廷十三隊との戦いがあった。しかし挑戦は失敗に終わり、アニメではその戦いの詳細が描かれており、山本元柳斎重國との決着の場面がある。

千年血戦篇では、彼は滅却師の軍団を率い尸魂界に侵攻。山本の卍解を奪い取り、彼を殺害した。その後、一護との戦いが続くが、「影の領域」外での活動時間が限界となり一時退却した。再侵攻時には雨竜を後継者に指名し、霊王宮への攻撃を指揮する。霊王を殺害した後は霊王宮を崩売させ、自らが望む「真世界城」を創り出した。

終戦時には一護との最終決戦が行われ、全知全能の力を使い戦う。戦いの末に勝利を収めた彼は、一護の力を奪うに至る。しかし、藍染の幻想術に惑わされた結果、一護の攻撃で一旦は死亡するが、自身の力で蘇生。その後、雨竜が放った技によって全ての力を失い、最終的には一護に倒される。

彼の死がもたらした影響は大きく、その後の世界にもその力の影響が残り続けたが、時の経過と共にその力は消滅した。彼の最後の目的は世界の境界を破壊し、人々を死の恐怖から解放することだったが、結果としては未達のまま終わった。小説版では霊王の死後、零番隊が彼の亡骸を用いて世界の崩壊を防ぐ策を用いたことが明かされている。