卯ノ花 烈（うのはな れつ）/卯ノ花 八千流（うのはな やちる）

四番隊の隊長である彼女は、首元で三つ編みにした髪型が特徴的な落ち着いた雰囲気の女性です。彼女は「私」と自称し、普段は静かで穏やかな性格を持っていますが、患者が言うことを聞かない場合や自分の意見に従わない者には、笑顔で圧力をかけることがあります。

彼女はかつて零番隊の麒麟寺天示郎から回復と治療のための鬼道・回道を学びました。治癒部門の責任者として、戦線にはあまり出ず、主にサポート役を担っていますが、実は戦闘においても優れた才能を持っています。京楽から「大先輩」と称されるほどの古参の隊長であり、総隊長である元柳斎に意見を述べることができる数少ない存在です。

尸魂界篇では、藍染の「死体」に感じたわずかな不自然さから、彼の謀略をいち早く察知し、死神側の迅速な対応を可能にしました。破面篇では、白哉、剣八、マユリと共に虚圏に侵入し、茶渡とガンテンバインを救護した後、一護と共に現世に向かいます。道中で一護に藍染の鏡花水月の能力を説明し、彼の身体と霊圧を回復させ、現世では傷ついたひよ里たちの治療を行いました。

千年血戦篇では、彼女が初代「剣八」であったことが明らかになります。本名の「八千流」は、数多の剣術流派を習得した自負から名付けたもので、かつては尸魂界史上類を見ない大罪人でした。しかし、元柳斎にその力を認められ、十一番隊隊長に就任し、現在の十一番隊の基礎を築きました。少年時代の更木剣八と出会い、互いに強敵を求めて戦いを繰り広げましたが、剣八は無意識に彼女を殺すことを恐れ、力を抑えてしまいました。彼女はそのことに絶望しつつも、剣八こそが「剣八」を名乗るにふさわしいと確信しました。

星十字騎士団の侵攻後、京楽の指示で更木剣八に斬術を教えることになり、無間で死闘を繰り広げました。剣八の能力を開花させたことに満足し、彼の刃の前に倒れました。『獄頣鳴鳴篇』では、山本や浮竹と共に魂送礼祭で地獄行きの対象となり、「死剣」という二つ名が明かされました。

【斬魄刀】：肉雫唼（みなづき）

解号は不明ですが、能力解放とともに巨大なエイのような生物に変化し、呑み込んだ者を治癒します。封印状態では、普通の刀よりも曲がった刀身を持ち、肩掛け用の紐が付いています。封印時には、勇音に携帯させています。

【卍解】：皆尽（みなづき）

始解と同じ名を持つ卍解で、能力解放とともに血のような液体が滴り、それが刀身に収束します。詳細な能力は不明ですが、アニメでは「刀で敵を切り、敵の血を吸い込み、自分の傷を回復させる」描写がされています。ゲーム『Brave Souls』では、斬撃後に味方全員の体力を回復し、敵全員にダメージを与える効果があります。