後醍醐天皇（ごだいごてんのう）

足利高氏（尊氏）の協力を得て討幕を果たした天皇。劇中では、御簾越しに顔は見えず、眼光と下半身部分だけが描かれる。史実通り、顎髭が長い顔を持つ。

彼が発言すると、配下の公卿が「帝が○○と仰せだ！」と叫ぶのが定番のシーンとなっている。天皇と公家が再び天下を治めることを願い、尊氏の功績を称賛する。彼は比類なき覇気とカリスマを持つが、その高い能力ゆえに凡人や弱者に対する配慮が欠けることがある。

建武の新政は、身内贔屓や現実に即さない政策が原因で多くの武士たちの不満を招き、わずか一年で綻び始める。中先代の乱が起こると、野心を持つ尊氏に釘を刺しつつ、時行征伐を命じる。しかし、尊氏に離反され、北朝の立ち上げによって王の座を追われることになるが、吉野に逃れ南朝を立ち上げる。

そのカリスマ性は足利尊氏と楠木正成を魅了し、特に尊氏は敵対しながらも帝への敬意を失わない。また、正成によれば、御簾の奥から眼光を放つ今の帝は立場に縛られており、「逃げを捨てたために弱くなった」と評される。