ヘラクレス

世界最高峰のロボットの一人として、彼は第39次中央アジア紛争に平和維持軍の一員として参加しました。前線ではモンブランやブランドと共にペルシア軍のロボットを撃退しました。彼はユーロ連邦・ギリシアの世界王者であり、パンクラチオンスーツでの試合では無敗を誇ります。親友でありライバルでもあるブランドとは過去4度対戦し、いずれも無効試合となるほど実力が拮抗しています。彼はレスリング界で「闘神」として親しまれ、パルテノン神殿の近くには彼の勝利を記念したモニュメントが設置されており、ギリシャの国民的英雄とされています。

彼は自らを「機械」や「殺人マシン」と称し、ストイックな性格を持っています。一般生活用ボディの印象もストイックな格闘家そのもので、「人間の真似事」はしない主義です。中央アジア紛争中も他のロボットのように戦争に疑問を抱くことはありませんでしたが、戦後は試合で相手に止めを刺さなくなったことに気づき、「憎しみ」や「いたわり」を理解するようになりました。

彼は黒海上空で散った親友ブランドの残骸を回収し、プルートゥの痕跡を探るために私財を投じて探索を行いました。エプシロンに仇討ちを止められましたが、プルートゥが戦争の惨禍に散ったロボットたちの「亡霊」であると考え、彼自身の手で清算するために戦いを挑みました。ブランドの仇を討つために軍事用スーツを借りてプルートゥと壮絶な戦いを繰り広げ、損傷を与えましたが、隙を突かれて頭を角で刺されて命を落としました。

彼の形態はブランドと同様に複数のボディを持ちますが、移すのは電子頭脳のみです。人型ボディは30代から40代のヨーロッパ系の男性の姿をしており、筋肉質のアスリートタイプです。ブランド同様、スーツのデザインはオリジナルを思わせますが、原作とは異なり素手で戦います。

「地上最大のロボット」版では、彼は強力な破壊力を持つ槍と竜巻を発生させる盾を持ち、飛行可能な戦闘馬車を駆る戦士ロボットとして描かれています。デザインは古代ギリシア兵風で、自身を「史上最強のロボット」と自負しています。プライドからプルートゥとの一騎討ちにこだわり、エプシロンとの共闘を拒み、激烈な死闘の末に敗れました。『アストロボーイ・鉄腕アトム』でもロボット格闘技のチャンピオンとして設定されていますが、プルートゥの挑戦を受けて敗北しています。