斎藤一(さいとう はじめ) / 藤田五郎(ふじた ごろう)

斎藤一(さいとう はじめ) / 藤田五郎(ふじた ごろう)

Hajime Saitou, 斋藤一
年齢: 34
誕生日: 1844年2月18日
性別:
身長: 183cm
体重: 71kg
血液型: O

キャラクター紹介

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身長183cm、体重71kg。1844年(天保15年)2月18日生まれ。東京府出身。山羊座、血液型O。初登場時34歳。特技:悪口。好きな食べ物:蕎麦。一人称は「俺」。
実在の人物。元・新選組三番隊組長で、維新後は明治政府の警官(警部補)。
新選組でも屈指の剣腕の持ち主で、幕末時代からの剣心の宿敵。世を蝕む悪を即座に絶つ「悪・即・斬(あく・そく・ざん)」の正義を自身の信念とする。幕末の動乱・戊辰戦争・西南戦争を戦い抜き、明治時代における新選組の数少ない生き残りとなる。維新後は「藤田五郎」と名を改め、明治に生きる新選組として「悪・即・斬」を貫くために警視庁に奉職。警官として勤務する裏で、政府の密偵として暗躍する。
鋭い眼光に触角に似た数本の前髪を持つ長身の男で、志々雄真実からは「痩せた狼のよう」と評される。性格は非常に冷徹かつ無愛想な一匹狼。「阿呆が」が口癖で誰に対しても突き放した態度を取るが、ぶっきらぼうながら気遣いを見せる時もある。流派は溝口派一刀流。無数の死線を潜り抜けた経験から相手の本質を見抜く観察力・洞察力に優れる。作中の戦いでも虚勢を張る相手の本心を見透かし、その奥に隠された弱さを鋭く抉る。その目的と結果を重視し容赦なく弱点を突くスタイルは、真正面からぶつかり、相手の心を汲む剣心とは対照的な戦い方である。作者いわく、「斎藤を相手にするとどんなキャラでも弱くなってしまう」という。
連載時は不明瞭な肖像画しか出回っておらず、まるで似ていないと批判を受けた。しかし、連載終了後に晩年の写真が発見され、これが案外似ていると評判になった。和月も「結構なナイスガイで、ほっとしました」と述べている。
京都編中盤からは舶来の紙巻き煙草を吸うヘビースモーカーとして描写されるようになり、実質的なトレードマークとなる。好物はかけそばで、任務で部下と落ち合うときにはそば屋を待ち合わせ場所にしている。登場初期は、細目で常に笑みを浮かべながら下手な風を装い本性を隠す。独特なセンスの持ち主でもあり、左之助ほどではないが、他人にあだ名を付ける(操→イタチ娘、外印→黒髑髏)ことがある。史実どおりに妻の時尾がおり、そのことを知った剣心と操を驚愕させる(原作では平然と語っているが、アニメ第1作では少々バツが悪そうに口籠りながら語っていた)。
抜刀斎時代の剣心とは、何度も戦い決着がつかなかった宿敵同士ながら「悪・即・斬」の正義を共有する者として少なからず認め合う関係でもあった。明治時代に入ってからは志々雄一派との戦いのために再会するが、不殺の信念と人斬りの過去の間に揺れ動く不安定な剣心の姿にいら立ち、その中途半端さを糾弾。神谷道場では実力を測るつもりで剣心と十年ぶりの死闘を演じる。その後は志々雄や雪代縁一派との戦いにて、呉越同舟ながらも共闘。最終的には相容れない信念を持ちながらも、剣心からは仲間と見なされていた。
縁戦終結後、幕末期からの決着を望んだ剣心から最後の決闘を申し込まれるが、「不殺の緋村剣心」ではなくあくまで「人斬り抜刀斎」との決着を望んでいた斎藤は、すでに人斬りではなくなった剣心との戦いを拒否、その後に人事異動(異動先は不明)となったことを浦村から伝えられ、剣心の前から姿を消す。原作で語られた、その後では、剣心の依頼を受けた蒼紫の報告によると、明治16年、北海道で勤務している。
『北海道編』では、道内に潜伏している逆賊「劍客兵器」を5年に渡って捜査しており、函館で蜂起した凍座たち5名と対峙した陸軍部隊とともに、警察側から唯一派遣され交戦する。陸軍兵士たちを壊滅させた凍座と単独で戦うが、牙突の3連撃を受け止められ、刀を折られるとともに左腕を負傷する。傷の完治を待たずに復帰し、剣心たちや生き残りの元・十本刀のメンバーたち、そして新選組時代の仲間である永倉新八とともに対劍客兵器の部隊を結成する。前作終了から5年ぶりに再会した剣心からは、かつての狼のごとき殺気が薄れていて何かが変わった感じがしたと思われていたが、永倉からは斎藤は幕末の頃から全く変わってはおらず変わったのは斎藤では無く、人斬りから不殺になった剣心だと言われた。また剣心を「抜刀斎」でなく、「緋村」と呼んでいる。
アニメ第1作では人誅編が制作されなかったため、(劇場版を除いては)京都編以降は登場しない。OVA『星霜編』では人誅編エピローグで張と交わした会話が薫相手に置き換えられて描かれた。宿敵剣心が本当に人斬りでなくなってしまったことに対する寂しさや空しさをぼやきつつ、剣心と歩んでいく薫にぶっきらぼうながらも祝福の言葉を送り立ち去る。
PS2『炎上!京都輪廻』での斎藤シナリオでは剣心が修行中に京都で起きた警官ばかりが夜に斬殺される「辻斬り事件」を担当する。多くの謎に満ちたこの事件に対し、斎藤は持ち前の洞察力を活かした推理と捜査を展開していく。
アニメ第1作の担当声優である鈴置洋孝は2006年に亡くなっているが、2011年発売のPSP『再閃』においても、それまでのゲーム作品から鈴置の声が流用されている。
完全版第6巻の再筆:テーマは“とにかくやさぐれ”。髪は上半分が白髪で、無精髭で制服も整っていない。
『剣心皆伝』での再筆:新選組時代の姿。ひげもちゃんと剃っており、本編回想時の斎藤の姿に近いが後ろ髪が長くなっている。新選組とは一心同体で、わざわざ喋らなくても、他の新選組メンバーと考えていることは同じであるために無口。なお、煙管で煙草を吸う。
キネマ版:原作よりも後ろ髪が短く刈り上げられた髪型となり、制服が史実に沿ったデザインとなっている。新選組時代の容姿には目立った変化はない。一方で新選組時代はややフランクな性格になっている。吸っている煙草は赤鼈甲という問屋が仕入れている舶来品で、新選組時代から愛煙。武田観柳の内偵を進める目的で、表向きは対抜刀斎用の刺客のひとりとして観柳に雇われていた。
実写映画版:基本的なキャラクター設定は原作に準じている。第1作目では山県有朋の直属の部下としてついており、観柳と刃衛が関わっている偽人斬り抜刀斎事件の捜査をおこなう。原作と異なり、「阿呆が」という言葉を一言も話さない。また、どちらかというと原作と比べ「警察官」としての部分が強調されており、観柳邸に自分から出向き、捜査をおこなう。剣心との再会も神谷道場ではなく、警察署内の留置所で、実写版では唯一となる剣心との戦いも警察署の雨の弓道場と、原作と大きく場面および展開が異なり、この時に剣心は一方的に攻められるのみで反撃しない。この再戦時に放った原作にはない「己に向いた刃はやがてお前を苦しめることになる」というセリフは原作者の和月もお気に入りと答えている。続編2作品では、志々雄の国家転覆計画を防ぐため、警察側として剣心と手を組み、作戦会議にも剣心を参加させる。このほか、抜刀斎処刑の虚を突いた作戦に協力したり、志々雄軍の戦闘員に最期の瞬間まで立ち向かった部下に労いの言葉をかけるなどする。宇水との戦いも描かれるが、比較的簡素な描写に留まる。4作目、5作目にも登場しており、実写映画版において剣心以外の人物で唯一5作品全作品に登場している人物となっている。
銀幕草紙変:偽抜刀斎事件の対応のために山縣に伴われて浦村の下に就く。西南戦争時に神谷越路郎とは戦友だった。偽抜刀斎事件の内偵のために観柳に雇われる。物語の終盤で観柳に引導を渡し、エピローグで観柳と取引を行っていた志々雄真実の調査をおこなうことになる。
武器
下記以外に史実で使用していたと語られている鬼神丸国重や関孫六も所有していたが、斎藤は会津戦争と西南戦争にてそれぞれ失われたと発言している。
仕込み杖(しこみづえ)
神谷道場での左之助の戦いで使用。刀身に強度の劣る西洋剣(サーベル)を使用しているため、牙突の威力に耐えられずへし折れる。
無銘の日本刀
幕末のころからの愛刀。神谷道場での剣心との戦いで折られる。『北海道編』での斎藤の発言によると、「新選組が結成して間もないころに、京都の夜店で購入した二振りの掘り出し物のひと振りで、残りのひと振りは近藤勇に差し上げた」という。それを聞いた永倉の発言によると、近藤は譲られたその刀を「虎徹に間違いない」と信じ込んでいたとされている。
業物の日本刀
剣心に折られた愛刀の代わりに調達。銘は不明だが、八ツ目無名異との対戦時に「化物の血で錆び付かせるには惜しい代物」と発言する。『北海道編』での凍座との戦いで折られる。斎藤が所有する最後のひと振りで、「手になじむものがなかなかない」という理由から新しい刀の調達に難儀しており、本人は気長に探すと語っている。復帰した斎藤は鞘のみを帯びて行動する。剣心は、これが斎藤の殺気が薄れている理由であると感じる。
キネマ版での愛刀
鎺の部分が長方形状に突出しており、そこに「悪・即・斬」の銘が彫られている。幕末時代に、牙突・零式と剣心の天翔龍閃(てんしょうりゅうせん)との打ち合いで粉々に砕ける。明治時代では、同じ悪・即・斬の銘が彫られた刀を携帯している。
牙突
刺突の究極型ともいえる斎藤独自の必殺技。
右手を前方に突き出し、刀をもつ左手を後ろに引いて刃を地面に水平に構えた状態で猛烈な速度で突進して突きかかる、平刺突(ひらづき)を絶対の必殺技にまで昇華させた左片手平刺突(左片手一本突き)。避けられても即座に横薙ぎの攻撃に移行できる。平刺突の考案者は新選組副長土方歳三で、かつて新選組隊士だった鵜堂刃衛も剣心との対決で片手平刺突を使用する。
斎藤は牙突以外の目立った技をもっていないが、それは「戦場では同じ相手と二度以上相対することはきわめてまれであり、見切られる心配をして多数の技を考案するよりも、おのれの得意技を徹底的に磨き上げ、戦ったその場で相手を一撃で確実に仕留める方が合理的である」という理論にもとづく。キネマ版での剣心からは、「その速度は射矢よりも速く、その精度は弾丸をも貫き、その威力は砲弾をも砕く」と評される。
突進術であるゆえに視界が狭くなり、軸とする右手側から回り込んで間合いの外から攻撃すれば、横薙ぎの攻撃も届かず反撃できないという弱点もあるが、斎藤は機転を利かせてこの弱点をカバーする。剣心いわく、「牙突を返したぐらいで斎藤を倒せるのであれば、幕末で戦ったときに決着はすでに付いている」とのこと。
その威力から刀にとても強い負荷がかかり、仕込み杖や官憲支給の刀では牙突を一度放つだけで破損してしまう。また牙突の威力を完璧にするには「威力を正確に伝えられる"浅い反り"と十全に伝えられる"身の厚さ"を併せ持つ、選び抜かれた刀身を持つ刀」が必須であり、その条件に合わない日本刀で牙突をした場合、永倉本人曰く「唯の強力な左片手一本刺突」と語っている。
作者の和月によれば史実の斎藤の得意技「左片手一本突き」を少年漫画風にアレンジしたもの(作者談)。史実でも片手平突きからの横薙ぎの戦術は新選組隊士に伝えられている。
実写映画版第1作目では剣心と戦った際には使用せず、武田観柳邸のシャンデリアを破壊する際に一度だけ使用される。『京都大火編』では冒頭で志々雄に対して使おうとしたが、構えただけにとどまる。『伝説の最期編』では海岸で襲いかかって来た宇水を倒す際に使用され、煉獄の内部で志々雄にも放つが通用しない。
キネマ版では回想での抜刀斎戦でしか使用せず、外印との戦いでは敢えて殺さないようにするために右片手平刺突を使用する。
下記のように、状況や間合いに応じた型分けがある。
牙突・壱式(がとつ・いっしき)
通常の牙突。飛天御剣流最速の突進術「九頭龍閃」に匹敵する突進力を持ち、鋼鉄の扉を一撃で粉砕する威力をもつ。左之助との戦いでは、拳で放つ無刀版を披露する。
牙突・弐式(がとつ・にしき)
斜め上から突き下ろす正真正銘の牙突。本気の斎藤が放つのはこの式である。壱式と比べて深く長く相手に刺さる必殺の技である。アニメ第1作での志々雄との対戦時は、高く跳躍してから使用する。
牙突・参式(がとつ・さんしき)
上空の敵に向けて放つ対空の牙突。神谷道場での剣心との戦いで使用。アニメ第1作では志々雄に対しても使用する。
牙突・零式(がとつ・ゼロしき)
間合いのない密着状態から、上半身のバネのみで繰り出す。アニメ第1作では体を回転させることで加速を付ける動作が加わった。まともに決まれば相手を胴から真っ二つにするほどの破壊力をもつ。ほかの牙突を受け止められた場合の追撃にも使用されるほか、青龍戦では牙突に見せかけた突進から相手を拘束しての連続攻撃としても使われた。斎藤はこれを「抜刀斎と決着をつける時のとっておき」だと宇水に語る(しかし剣心との対決の機会がなく、結局使用することはない)。
京都編での宇水との戦いで初使用しとどめを刺すが、志々雄には初見で回避され反撃を受ける。人誅編での八ツ目との戦いでは、手加減をした状態で使用するが、それでも左腕を完全に粉砕する。『北海道編』では壱式を止めた凍座への追撃に使用されるが、見切られ刀を折られる。
OVA『新京都編』では志々雄に繰り出すも原作と同じく鉢徹に防がれるが、その後の剣心との対決の際にはこの時の一撃が勝負の行方に影響を与える。
キネマ版では新選組時代に剣心の天翔龍閃(てんしょうりゅうせん ※キネマ版での振り仮名)を迎撃するために使用し、互いに刀が砕けて引き分ける。
牙突・六刃(がとつ・ろくじん)
PS2『炎上!京都輪廻』でのみ使用するオリジナル技。超高速で敵に接近し一瞬で牙突の六連撃を繰り出す。技の性質は九頭龍閃に酷似している。
牙突・四式(がとつ・ししき)
『北海道編』に登場。初動をできる限り簡略化して瞬撃に特化した牙突。
雹辺の額に命中させるが致命傷には至らず。また、牙突の中では威力が最も弱い。が、それでも警視庁支給の数打ちの刀では砕けてしまうほどの威力はある。

(最近編集した: K K  A A  )

(最後の編集時間: 2024年9月4日16:04)

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