甘露寺 蜜璃（かんろじ みつり）

恋柱として知られる恋の呼吸の使い手。19歳で、煉󠄁獄の継子として修行を積んだ。彼女は社交的で心優しいが、無視されると泣いてしまうほど繊細で、非常に惚れっぽく、周囲の人々に男女問わずときめくことが多い。特に伊黒に対しては特別な感情を抱いている。刀鍛冶の里編の主要人物である。

外見は可憐な女性だが、特異体質により常人の8倍の筋肉密度を持ち、驚異的な怪力を誇る。この強靭な肉体は旺盛な食欲によって支えられている。彼女の長髪は三つ編みにしており、桜餅の食べ過ぎが原因で髪色が桜色と緑色に変わっている。隊服は胸元が露出しているのが特徴である。

戦闘では、鉄地河原が制作したウルミのようにしなる日輪刀を使用する。柱の中では最も禰󠄀豆子に対して好意的であり、彼女を撫でたり、くすぐったりして非常に可愛がっている。禰󠄀豆子もまた甘露寺によく懐いている。復讐のために戦っているわけではないが、人を傷つける鬼には毅然と立ち向かう。

鬼殺隊に入った理由は「生涯の伴侶を見つけるため」である。家族は父（声 - 野島健児）と母（声 - 皆川純子）、五人の姉弟がおり、家族仲は非常に良い。17歳の時にお見合いをしたが、その特異体質や髪色が原因で破談となり、以降は力を抑え、髪色を黒く染め、食事を我慢するなどして自分を偽っていた。しかし途中で、自分らしく生きることが大切だと気づき、人の役に立ちたいと思い鬼殺隊に入隊。鬼殺隊の仲間たちに自分を受け入れてもらうが、再び拒絶されることを恐れて本領を発揮できずにいた。しかし、上弦の肆・半天狗との戦いで、炭治郎から「希望の光」と言われたことで力を抑えるのをやめ、半天狗討伐に大きく貢献した。無限城決戦前半では伊黒と共に鳴女と戦うが、彼女の血鬼術に苦戦する。

最終決戦で無惨に立ち向かい、重傷を負って一旦戦線を離脱するも、無惨に再び挑みダメージを与えるが、致命傷を受ける。無惨消滅後、伊黒に気持ちを伝えて両思いとなり、来世で添い遂げる約束をして共に力尽きる。

### 技一覧

#### 恋の呼吸

煉󠄁獄の炎の呼吸法から独自に編み出した技で、技の名前には全て「恋」が入っている。彼女は猫を飼っているため、「猫」が入った技も多い。

- **壱ノ型 初恋のわななき**: しなる刃で斬り刻む技。

- **弐ノ型 懊悩巡る恋**: 流れるように刃をしならせ、高速で斬る技。

- **参ノ型 恋猫しぐれ**: 猫のように跳躍しながら、血鬼術自体を斬り刻んで無効化する技。

- **伍ノ型 揺らめく恋情・乱れ爪**: 柔らかい関節を利用して広範囲に刀を振るい、斬り刻む技。

- **陸ノ型 猫足恋風**: 身をひるがえしながら突風の如き速さで、迫り来る攻撃を斬る技。