イールフォルト・グランツ

ギリアン級（元アジューカス級）の破面であるイールフォルトは、金髪の長髪を持つ伊達男で、左前頭骨に仮面の名残を残しています。彼は敵を見下し、高笑いをするのが特徴で、死神を「兄弟」と呼びます。

現世に現れた際、恋次を襲撃し、圧倒的な力を見せつけました。恋次と殺戮状態の雨を角で突き飛ばし、ジン太の棍棒を簡単に防ぐなどしましたが、最終的には限定解除をした恋次の『狒骨大砲』によって倒されました。アニメ版では、彼の最期が多少異なり、りりん達とも戦っています。

シャウロン達と共に行動し、アジューカス級まで進化しましたが、進化の限界を悟り諦めました。彼はザエルアポロ・グランツの兄であり、髪の色などがよく似ていますが、虚に兄弟ができる経緯は明らかにされていません。

小説「BLEACH Spirits Are Forever With You」では、イールフォルトの誕生の背景が明かされています。彼は元々現世で弟ザエルアポロと共に死んだ直後に、ザエルアポロが虚となるために最初に魂を喰われており、本来は存在しないはずでした。しかし、ザエルアポロが完全なる生命を目指す過程で、兄の魂を基礎として自分の『戦士』としての素質を集めて身体から分離させた結果、イールフォルトが生まれました。このため、ザエルアポロはアジューカス級に退化しました。生前、イールフォルトは敵を叩き潰すことに喜びを感じる将軍で、敗残兵を弟に実験体として提供していたことが明らかになっています。ザエルアポロから分離した後、虚夜宮を出て砂漠を彷徨い、グリムジョーらと出会って虚夜宮に帰還しましたが、弟からは特に興味を持たれなかったようです。

彼の帰刃は『蒼角王子（デルトロ）』で、解放すると上半身が牛のような巨大な姿に変化します。頑丈な外皮と重量、巨大な角を利用した突き攻撃を得意としています。解号は「突き砕け『蒼角王子』」です。