シエン・グランツ

破面・シエンは、左目の眼球に「100」という数字が刻まれており、その名前もこの数字に由来しています。彼の外見は第8十刃・ザエルアポロ・グランツと瓜二つで、自身も当初はザエルアポロだと認識していました。しかし、その正体はザエルアポロの記憶と知識が部分的に複写された霊子の塊であり、ロカの反膜の糸によって形成された存在です。シエンは無意識に自分の真実を避けていましたが、真実を知った後は、ザエルアポロがかつて捨てたデータを集めさせ、ロカの命を狙い始めます。

シエンはザエルアポロのデッドコピーであるものの、自己認識が変わると独自の感性や自我が芽生え、最終的には更木剣八のような戦闘狂になります。彼と更木剣八との戦いは、石田によれば「虚化した一護並み」の霊圧を発揮するほど激しいものでした。

シエンの帰刃「邪淫妃（フォルニカラス）」はザエルアポロと同様の形態ですが、ピカロが集めたデータにより戦闘能力は大幅に向上しています。データを全て集めると、背中の羽は巨大な蝶のような形状に変わり、眼球の数字も「0」に変化します。この状態のシエンの戦闘能力は、解放状態のヤミー・リヤルゴをも上回るとされています。

彼の技「王虚の閃光（グラン・レイ・セロ）」は解放後に使用可能で、両手、口、触手の先から同時に放つことができます。