バシュバーザ

四天王の一人で「絢火」と呼ばれる彼は、血統を重んじる性格で、魔力を持たない義兄弟のダリエルを快く思っていませんでした。四天王に就任した際、ダリエルを解雇することを決めましたが、その理由は表向きにはダリエルの実力不足とされていました。しかし、実際には父親のグランバーザがダリエルを自分よりも大切にしていることへの嫉妬が原因でした。

彼は魔法の才能には優れていましたが、内政の能力には欠けており、後方支援の重要性を理解していませんでした。そのため、ダリエルがいなくなった後は無理な命令を繰り返し、失敗を重ねました。ミスリル鉱山をダリエルに奪われたことで魔王から叱責され、さらに魔王がダリエルを称賛したため、彼はダリエルに対して強い憎しみを抱くようになり、周囲に怒りをぶつけていました。

最終的に彼は禁呪を使って炎魔獣サラマンドラを操り、ミスリル鉱山やラクス村を襲撃しました。しかし、ダリエルとの一騎打ちの中で、ダリエルの心の声を聞き、魔物に取り込まれることを避けました。その後、彼はダリエルを「兄さん」、マリーカを「姉さん」と呼ぶようになりました。魔王から魔王軍を追放され、一時的にラクス村に身を寄せましたが、罪滅ぼしとしてこれまで迷惑をかけた人々に謝罪し、「兄さんが大事にしてきたものを見てみたい」と考え、村を去り世界を旅することにしました。

その後も時折ラクス村に戻り、ダリエルを手助けしています。