クラピカ

第287期ハンター試験に合格した賞金首ハンターで、4月4日生まれの17歳。血液型はAB型で、身長171cm、体重59kgの男性。物語の序盤から登場し、特にヨークシン編と王位継承編で重要な役割を果たす。

彼は幻影旅団によって滅ぼされたクルタ族の生き残りで、仲間の仇を討ち、奪われた眼球を取り戻すためにハンターとなった。知的で頭の回転が速く、ゴンたちの中で最も賢い人物である。突発的な事態にも柔軟に対応し、複雑な状況でも的確な判断を下す。相手の目を見て嘘や意図を見抜く洞察力に優れ、感覚が鋭い。彼の機転と判断力は多くの人々から注目を集める。

金髪で大きな目を持つ中性的な容姿をしており、その容姿を変装や交渉に利用することもある。潔癖で公正を重んじ、誠実に他者と向き合おうとする性格。プライドが高く孤立を好むが、自分の誤りを認めたときは素直に謝罪する。弱者や年少者、年長者、誠意のある者には優しく、無礼な強者には冷たく接する。親しい者には辛辣な態度を取ることもあるが、信頼も寄せている。自分の命の優先度が低く、過去の過酷な体験から仲間を失うことを恐れているため、潜在的に孤独感を抱えている。

幼少期は無邪気だったが、過酷な生い立ちを経て警戒心が強くなった。文語調の言い回しは、幼少期に語学の参考書として用いた小説の影響である。敬語を使う相手は限られており、一人称は「私」だが、故郷では「オレ」を使っていた。モノローグでは「オレ」を使うことが多いが、まれに「私」も使用する。

イズナビ師匠との修業で念能力を習得し、マフィアのノストラードファミリーに加わり、ネオン＝ノストラードのボディーガードとなる。旅団とマフィアンコミュニティーの抗争中に旅団のウボォーギンとパクノダを殺害し、ネオン護衛団のリーダーに任命される。抗争終了後もネオン護衛団のリーダーを務め、ゴンたちと協力して旅団との戦いを続ける。団長の念能力を封印した後は仲間の眼の回収を優先し、ノストラードファミリーの若頭として組織を再編する。レオリオの推薦で十二支んのメンバーに勧誘され、緋の眼を大量に所有する人物の情報と引き換えに承諾する。

BW号船内では、ワブル王子とオイト王妃の護衛に就く。彼の目的は、緋の眼を所有するツェリードニヒ王子と接触すること。人数不足を補うため、他勢力に念の情報を教えて味方を増やす戦略をとる。

ヨークシン編の終わりに別れ、G.I編ではキルアとの電話で登場するが、その後は長らく出番がなかった。会長選挙編のエピローグで断片的に姿が描かれるが、セリフはない。王位継承・暗黒大陸編からは主人公として再登場。作者は「今後クラピカは、幻影旅団はどうなるのでしょうか？」という問いに対し、「全員死にます」と答えている。

体術に優れ、念を習得する以前からヒソカに善戦し、ウボォーギンを翻弄するほどの身のこなしを持つ。攻防力は「絶対時間」状態でウボォーギンを上回る程度。拳銃弾を撃たれた場合、「凝」防御でもノーダメージでは済まないと自己分析している。

クルタ族の瞳は感情が昂ぶると緋色になり、戦闘力が上昇する。緋の眼の状態で絶命すると色が定着し、闇市場で高値で取引される。クラピカは普段カラーコンタクトでクルタ族であることを隠している。

クラピカは具現化系能力者だが、「緋の眼」発動時には特質系能力者となる。「緋の眼」発動時に水見式を行うと、定型外の効果が現れる。

「絶対時間」は「緋の眼」になったとき、オーラの絶対量が激増し、全六系統の能力を100%の精度で使える特質系に変化する。能力の「精度」が上がるが、クラピカの本来の系統である具現化系の「レベル」と同等に扱えるわけではない。「緋の眼」は本来感情が昂ったときになるものだが、クラピカは訓練により自分の意思で「緋の眼」発現をコントロールできるようにした。

具現化した鎖は右手の五指にそれぞれ1本ずつ装備されており、鎖の先端にはそれぞれの能力を象徴する形の錘が付いている。各鎖には特有の能力が付与されているが、具現化系以外の能力を必要とするものもあるため、通常時は効力に差がある。戦闘時のみならず常時具現化しているのは、具現化した鎖であることを隠すためである。

親指の鎖は自己治癒力を強化し傷を癒す能力で、「絶対時間」中は粉砕骨折すら数秒で完治させる効果がある。人指し指の鎖は他者に刺してオーラを吸い取り、その者の念能力を預かることができる。中指の鎖は相手に巻きつけ、強制的に「絶」状態にして捕縛する。薬指の鎖はダウジング効果を発揮し、探し物を発見したり、相手の嘘を見抜いたりする。小指の鎖は対象者の体内に鎖を打ち込み、設定したルールを破った場合に心臓を握り潰して殺害する。

クラピカはヌンチャクのように紐で繋がれた二本の剣を用いる剣技も持っており、念能力を習得するまでは主に二刀流を戦闘に用いていた。