産屋敷 耀哉（うぶやしき かがや）

鬼殺隊を統率する23歳の若き頭目であり、産屋敷家第97代目の当主です。彼は隊士たちから深く尊敬され、「お館様」と呼ばれています。一族は代々病弱で、彼もまた病に冒されており、顔の上部の皮膚に変化が見られ、視力を失っています。加えて、彼の病は時間が経つにつれ進行し、身体は更に衰弱しています。

彼の話し声には特別な「1/fゆらぎ」があり、聞く者を心地よい気持ちにさせる効果があります。意見の相違が多い「柱」と呼ばれる隊の主要メンバーも、彼には心酔し、敬意を払っています。

敵であるべき鬼・禰󠄀豆子に対して、炭治郎がとった行動を静かに見守ってきました。そして、「柱」たちからの反対意見も受け入れつつ、最終的には禰󠄀豆子を組織的に認める判断を下しました。彼は秘密裏に、もう一つの重要な人物である珠世の存在も掌握しています。

彼は、約千年前に鬼舞辻󠄀無惨をこの世に送り出した一族の末裔です。一族の病は無惨に起因する呪いと考え、短命の血筋と鬼殺隊を維持してきました。病弱ながらも知識に長け、財を築き鬼殺隊を支援しています。無惨を倒すことは、一族の長年の願いです。彼と無惨の顔は、驚くほど似ていると言われています。

遊郭編では、天元や炭治郎たちの活躍により「上弦の陸」を撃破した際、彼は喜びのあまり吐血しました。屋敷の場所は秘密にしていましたが、無惨に見つかり、病状が進行し話すことも困難な状態で対面しました。しかし、彼は無惨が来ることを予想し、自分を囮にして無惨討伐の策を練っていました。永遠の命を追求する無惨に対し、「人の想い」こそが永遠に不滅だと説き、最後は妻や娘2人と共に自爆しました。無惨は自爆する可能性に気付いていましたが、家族も道連れにするとは思わず、「あの男は常軌を逸している」と評価しました。