天鷲 葵（あまわし あおい）

本作のもう一人の主人公は、世界有数の大企業である天鷲グループの令嬢で、ゴルフ界のサラブレットと称される存在です。彼女は天性の才能を持つトップゴルファーであり、どんな状況でも純粋にゴルフを楽しむ姿勢が対戦相手にとって脅威となり、「無邪気な暴君」と呼ばれています。

U15女子世界選手権に出場するためにナフレスでコースの下見をしていた際、イヴと出会い、そのゴルフに一目で魅了されました。選手権では他の選手を圧倒するプレイで優勝を果たしましたが、最終日には特別招待枠で参加したイヴと激しい攻防を繰り広げました。互いの健闘を讃え合った二人は、翌日の飛行機の時間まで再戦を約束しましたが、この約束は果たされず、後にVRゴルフのコース上で再会することになります。

ナフレスでの出会い以降、彼女はイヴに対して「自分のゴルフに必要な存在」として執着を見せるようになり、イヴからも大切な存在とみなされるようになります。彼女の使用するボールの識別マークはパックマンで、「パッくん」と呼んでいます。

全日本高校女子ゴルフダブルス選手権決勝戦の後、イヴの父親が穂鷹一彦であることを知り、一彦が実父ではないことに混乱します。同時に、母の世良によってイヴがナフレスに強制的に帰国させられ、しばしの別れとなりました。その後、亜室麗矢が実父ではないかと疑い始め、彼から直接聞いたことで確信しました。しかし、彼女自身も父である亜室と同じ病を患っているため、長期の試合ができないことが判明しました。