ダリウス14世

元ペルシア王国の国王であった彼は、自らを王位継承者と宣言し、ロボット兵器を用いた急速な軍備拡張を進めました。これにより第39次中央アジア紛争を引き起こしましたが、トラキア合衆国を中心とした列強国の軍事介入によって失脚しました。彼の宮殿は陥落し、彼自身も自決を覚悟するまで追い詰められましたが、最終的にはトラキア合衆国のカラ・テパ刑務所に拘束されました。拘束前は恰幅の良い体格でしたが、再登場時にはやつれ果てた姿となり、長期の収監生活の過酷さを物語っています。

拘束後、彼は戦犯として裁判を受けていますが、獄中や法廷での彼の言動は奇妙で、「進化の過程」「神に愛されたロボット」「お花畑」などの発言を繰り返しています。ゲジヒトとの面会時には舌を噛み切って自殺を試みましたが、一命を取り留めました。その後も拘束具とボイスモジュレーターを装着された状態で収監されています。

アレクサンダー大統領との通信では、「復讐の炎に焼きつくされるであろう」と言い放ち、軍事法廷での激しい地震の際には「アブラーの仕組んだ復讐からは誰も逃れられないだろう」と発言しています。

彼は悪の独裁者としてのイメージがありましたが、実際には「自分に忠実な国民には」優しい一面を持ち、砂漠のペルシアを緑豊かな地にすることを夢見ていました。ボラーもそのための環境改造ロボットとして製造する予定でした。

王宮が陥落する直前、彼は完成したプルートゥに7体の高性能ロボットの暗殺を命じ、アブラー（＝ゴジ）にはボラー調査団の暗殺とトラキアへの制裁を命じました。

「地上最大のロボット」版では、彼はプルートゥをアブラー博士に命じて作らせた人物として描かれています。元々はある国の王で、贅沢な生活を送っていたため国を追われ、孤城で暮らしていました。再び王位に就くことを夢見ており、それが叶わないなら自分のロボットを世界一にしようと考え、プルートゥを作らせました。金持ちらしいわがままな性格が目立つ人物として描かれています。