ティッピー / ティッピーゴールデンフラワリーオレンジペコ

ラビットハウスで飼われているアンゴラうさぎは、実はその店のオーナーであり、チノの祖父の姿をしている。このうさぎは、アンゴラという珍しい品種で、初めて見た千夜には「犬」と間違えられ、リゼには「毛玉」と呼ばれることもあった。普段はチノの頭の上に乗っており、そのモフモフとした姿がココアに好かれているため、チノがいない時はココアの頭の上に乗ることもある。

祖父は亡くなっており、その経緯は明かされていないが、生前は人間として活動していた。チェスを楽しむなど粋な人物だったが、家族以外には正体を秘密にしている。チノがいない時でも自ら話すことがあり、その声はチノの腹話術とされている。また、チノを非常に大切に思っており、彼女の安全や幸福を常に気にかけている。

約10年前、幼いココアと公園のベンチで出会ったことがあり、その時からうさぎになりたいと願っていたが、「夏は暑苦しそうだ」という理由で躊躇していた。しかし、うさぎとしての姿には愛着と自信を持っている。また、裏声を出すことがあり、その声は生前の青山には「気持ち悪い」と評されていた。

喫茶店には強い思い入れがあり、チノがバレエを始めた時は家業を継がないのではないかと心配した。ココアがダーツや吹き矢を始めたいと提案した時には、店の雰囲気を考慮して「せめてダーツにして」と応じた。息子のタカヒロがバーのマスターとして評価されると、対抗心から機嫌が悪くなることもある。

チノとは感情や表情がリンクすることがあり、時にはココアとも感情がリンクする。ココアが木組みの街へ戻る列車の中で将来の夢を語るチノの様子に安心し、その後は言葉を話さないアンゴラうさぎとして登場する。