五条 新菜（ごじょう わかな）

高校1年生の男子が本作の中心人物です。3月21日生まれの彼は、岩槻にある伝統的な五条人形店で若主として日々を過ごしています。立派な体格をしており、身長は185cmを超えます。しかし、その見た目に反して極めて自己評価が低いため、消極的であり自分の意見を主張することが苦手です。幼い頃に両親を亡くし、現在は雛人形職人の祖父と共に暮らしています。彼の将来の夢は、祖父と同様に雛人形の顔を作る「頭師」になることです。

生真面目な性格ゆえに「真面目」と指摘されることが多く、たとえ同級生であっても女性には敬語を使い、苗字に「さん」を付けて呼びます。趣味である雛人形とその衣装の制作を幼い頃から続けており、裁縫に長けています。さらに、コスプレ衣装の製作を始めてからはメイクもできるようになりました。しかしながら、幼馴染に趣味を否定された過去が影を落としており、他人に心を開くことができませんでした。

海夢との交流が始まったきっかけは、自宅のミシンが壊れたために学校の家政室を使用していたところ、彼女と出会ったことでした。雛人形への彼の情熱を認められ、衣装作りの手伝いを頼まれたことがきっかけで、コスプレの世界に関わり始めます。コスプレ衣装作りには非常に熱心で、原作への忠実な再現に努めています。

普段は照れ屋で女性との身体接触を気にする彼ですが、作業に没頭するとそれを忘れることがあります。主人公は、自己主張のはっきりした海夢を尊敬していますが、恋愛には疎く、彼女の好意に気づかないでいます。

ファッションには関心がなく、プライベートでは作務衣と無地のTシャツが基本。しかし、冬コミへの参加を機に海夢の勧めで新たな洋服を購入しますが、洋服に慣れない緊張から固い表情を見せていました。ホラー作品には興味を持っておらず、見た際にも特殊メイクや衣装の技術的な側面に関心を寄せています。