錦木 千束（にしきぎ ちさと）

本作の主人公の一人である彼女は、黄色がかった白髪のボブカットに赤いリボンをつけた17歳の少女です。誕生日は9月23日で、血液型はAB型、身長は162cmです。彼女の座右の銘は「やりたいこと最・優・先」で、喫茶リコリコでは看板娘として親しまれています。彼女は幼稚園の手伝いや日本語学校の講師、暴力団の抗争の仲裁、漫画家へのアドバイス、ボディガードなど、さまざまな人助けを行っていますが、「依頼された場合のみ」というルールを自ら設けています。

彼女は卓越した洞察力と常人離れした視覚を持ち、相手の射線や射撃タイミングを見抜くことができ、至近距離からの銃弾を避けることができる「天才」です。また、フランス語を含む語学にも堪能で、外国人とも自然にコミュニケーションを取ることができます。

「命大事に」を信条とし、非殺傷弾を用いて戦闘を行い、負傷者には敵であっても応急処置を施します。かつて旧電波塔を一人でテロリストから守ったことで、リコリスの間では有名な存在です。緊急時には喫茶リコリコの店長であるミカの指示で、歴代最強のファーストリコリスとして活躍します。

彼女の「才能」は幼少期から認められ、ファーストリコリスの制服を与えられるほどでしたが、先天性心疾患を患っており、余命は長くありませんでした。しかし、吉松シンジに「殺しの天才」として認められ、アラン機関の支援で最新型の無拍動人工心臓を移植されました。手術前に偶然接触した吉松の名前も真意も知らないまま、彼を恩人と信じ、感謝を伝えるためにDA本部を離れ、喫茶リコリコを始めました。彼女は恩人と同じ救世主となるべく、不殺を貫いていますが、恩人の顔を覚えておらず、吉松が喫茶リコリコを訪れた際も、再会に気付かず、常連客として接していました。

彼女が使用する拳銃は、吉松から贈られた特別製で、45口径の弾薬を使用し、銃身は切り詰められ、銃口には近接格闘用のストライクフェイスが取り付けられています。

延空木での真島との最終決戦後、人工心臓の不調で気を失いますが、ミカたちによりリコリス本部に運ばれ、新型の人工心臓に交換されました。目覚めた後、リコリス本部が自分たちにリリベルを差し向けたことから、いずれ殺処分されるのではないかと危惧し、本部を脱出して伊良部島に逃れ、観光を楽しんでいました。しかし、友人として後を追ってきたたきなに捕まりました。その後、吉松から幼い頃に贈られたフクロウのチャームを海に投げ捨て、彼への想いや関係と決別しました。そして、喫茶リコリコの仲間たちとともにハワイに渡り、キッチンカーで喫茶店を再開しました。