セシリア

本作の主人公である聖女は、ローレンスの住む街に突然現れ、同じ教会で彼と共に生活しています。彼女は教会に訪れる人々を導き、誰に対しても敬語を使い、的確な説教を行うため、街の人々や子ども達からも慕われています。しかし、実際には猫をかぶっており、ローレンスの前ではよく気を抜いてしまいます。

彼女は雑務をこなす意欲はあるものの、生活能力が全くなく、ローレンスに頼りきりです。ただし、料理の味付けのセンスは抜群です。蜘蛛が苦手で、スコーンが大好きです。また、何もないところで転びそうになるなど、ドジな一面もあります。

ローレンスに対して好意を抱いていますが、彼にはその気持ちが伝わっていません。その好意は、後に突然現れたアベルが短時間で気付くほど明らかです。ローレンスが作るお菓子が彼女の人生の楽しみであり、彼の特異な体質を心配していますが、その心配が行き過ぎてローレンスに迷惑をかけることもあります。

彼女はローレンスに名前で呼んでもらえないことを気にしています。また、啓示を聞いたり予知夢を見る能力がありますが、人を助けるほどの奇跡を起こす力はなく、その点を少し気にしています。

元々は祖母と二人で過ごしており、幼い頃から神の啓示を聞き、聖女であることを自覚していました。祖母が亡くなった後、大雨で街が水没するという予知夢を見て、ローレンスの住む街にたどり着きました。そこで「橋を壊さなければ街が沈む」と訴えましたが、誰も耳を貸さず、体力が尽きて倒れそうになったところをローレンスに助けられました。その後、ローレンスの説得により橋を壊すことが決まり、街の水没を免れました。その後、街の住人の薦めで教会に住むこととなりました。