四楓院 夜一（しほういん よるいち）

肌は褐色で、老人のような厳格な口調と声質を持ちながらも、性格は自由奔放である女性。彼女の一人称は「ワシ」であり、通常は自由に変身できる黒猫の姿を好んでいる。これは服を着ずにすむ、僅かな食料で満足できるなどの理由からである。

彼女の正体は、かつて護廷十三隊の元二番隊隊長であり、隠密機動の元総司令官、また「刑軍」の総軍団長を務めていた死神である。また、彼女は四大貴族の一つ、四楓院家の22代目当主でもあった。喜助・空鶴とは幼馴染みで、101年前の破面篇では藍染の陰謀に巻き込まれ無実の罪を着せられた喜助を助け、自らの地位を捨てて彼と共に現世に逃亡した経纯がある。

彼女は歩法・白打の達人であり、鬼道の力を用いた高度な技「瞬閧」も会得している。その戦闘スタイルは主に白打であり、斬魄刀を持っていないことで知られているが、小説『Can't Fear Your Own World』での記述では、彼女が斬魄刀を持つよりも素手で戦った方が強いと述べている。

死神代行篇では、囚われのルキアを救うため、織姫とチャドの霊能力を鍛え、一護たちを尸魂界へと導いた。一護が卍解をマスターした後、かつての部下砕蜂との和解を達成する。破面篇では、現世に攻めてきたヤミーやウルキオラと戦い、喜助が作った特製の手甲を装着して戦うも、変化した藍染に敗れる。

その後、『The Death Save The Strawberry』にて、藍染の陰謀が明らかにされ、彼女の名誉は回復される。終章では霊王宮に侵攻したユーハバッハに対抗するため、一護や護廷十三隊と共に戦うが、ナックルヴァールに苦戦し、最終的に敗北する。

彼女はその後、月に一度霊術院での講師を勤める生活を送っている。また、アニメでは護廷十三隊侵軍篇にて再登場し、最終回では黒猫の姿で現れる。彼女の初期の設定には隊長経験がないとされていたが、後のエピソードで隊長の過去が追加された。