狸四兄弟の父親は、非常に優れた化け力を持つ狸で、山に化けることさえ可能でした。その才能は
赤玉先生からも「狸にしておくには惜しい」と評されるほどでした。彼の化け力と器の大きさは、狸だけでなく天狗からも尊敬されるほどで、長年にわたり京都狸界の頭領「偽右衛門」として狸たちをまとめ上げた偉大な存在でした。しかし、なぜか
弁天を見ると化けの皮がはがれ、元の狸の姿に戻ってしまうという一面もありました。彼の性質は息子たちに受け継がれており、
矢三郎には「阿呆さ」、
矢一郎には「責任感」、矢次郎には「呑気さ」、
矢四郎には「純真さ」がそれぞれ伝わっています。数年前、彼は金曜倶楽部によって狸鍋にされ、急逝しました。
コメント