風巻 祭里（かざまき まつり）

この物語の中心人物は、風の術を使いこなす祓忍の家系「風巻家」の跡取りであり、北彩高校に通う1年生です。彼は2006年8月1日に生まれました。高校入学前、幼なじみのすずが妖の王シロガネに襲われた際、彼を封印しようと試みますが、シロガネの性醒流転の術によって女性の体に変わってしまいます。

彼は真面目で正義感が強く、どんな困難な状況でも妖を倒すという強い信念を持っています。しかし、女性の心理には不慣れで、すずの彼に対する感情や自分自身のすずへの惹かれる気持ちに気づいていません。彼の祓忍としての能力は非常に高く、同業者からも認められ、シロガネからも警戒されています。

幼い頃は気弱で、すずが連れている妖たちを苦手としていましたが、妖巫女としての悲しい運命を背負うすずを守るために祓忍となりました。しかし、妖を退治する彼の使命は、妖を友とするすずには理解されず、シロガネとの事件が起こるまで、妖の扱いを巡ってしばしば対立していました。

彼の特徴は、つんつんした短めの赤みがかった黒髪ですが、女体化後は長い銀髪をアップスタイルにしています。性格は男性のままで、無意識に男子トイレに入ったり、女性服の着用に苦労するなど、日常生活での不便を感じています。高校入学後は、祖父の清弦の計らいですずと同じクラスになり、本物の女子生徒としての生活を送ることになります。

彼の技は以下の通りです。

- 風苦無（かぜくない）: 風をまとった刀から真空の刃を放つ。

- 旋散華（せんざんか）: 突風で敵を切り裂く。

- 豪風陣（ごうふうじん）: 暴風で敵を吹き飛ばす。

- 鎌威太刀（かまいたち）: 風の力を込めた手刀で敵を斬る。

- 封神結界（ほうしんけっかい）: 祖父が開発した秘術で、敵を封印する。

- 不浄吸扇（ふじょうきゅうせん）: 妖に憑依された者から妖を吸い出す。

- 嵐身の術（らんしんのじゅつ）: 風を体内に留めて身体能力を向上させる。