歌川 画楽（うたがわ がらく）

日本の伝統的な画家として知られる存在は、実は古くから存在する妖であり、かつて有名な絵師が使用していた絵筆の付喪神である。この妖は「画現術」という特殊な能力を持ち、描いた絵を現実のものとして具現化させることができる。眼鏡をかけている時は「僕」と自称し、外すと「俺」と自称する性格の変化も見せる。

この妖はシロガネを妖の王と認めつつも、筋森と同様に過剰なスキンシップを好むため、シロガネからは避けられがちである。絵筆の元の持ち主である絵師が亡くなった後、付喪神として生まれ変わったが、人間に蔑まれる生活を送ってきたため、人間を嫌悪していた。そのため、存在を維持するためには絵を描くことしかできず、塵塚怪王に仕える妖となっていた。

しかし、塵塚怪王を封印した命依との出会いが彼の運命を変える。命依の優しさに触れ、徐々に心を開いていくが、命依が人柱として亡くなる悲劇的な別れを経験する。その後、長い時間を経て現代に至るまで生き続け、SNSの発展により多くの人々に認められるようになり、かつて自分を虐げた塵塚怪王をも超える力を身につける。

命依の心の闇から生まれたカゲメイに対しては、命依が歪んだ存在であるため、かつてのような恋心は持たないとしながらも、祭里らを裏切る選択をする。