エンバート=ネルレス

職業：武士（サムライ）

種族：ヒューマン

アキバに突如現れた殺人鬼は、レベル94の武士とされていますが、実際には「供贄一族」の一員である「大地人」です。彼は衛士詰所から盗み出した動力甲冑と「霰刀・白魔丸」を装備し、その戦闘力はレベル110に近づいています。さらに、白魔丸のフレーバーテキストの影響で、レイドモンスター「死戦士ルグリウス」の能力を得ています。この力で「ホネスティ」の巡視隊を全滅させ、ソウジロウとアカツキを死に追いやりました。

通常、街中で冒険者や「大地人」が暴力を振るうと、衛士の監視網により即座に捕えられますが、動力甲冑を身につけることで殺人行為を感知されなくしています。しかし、リーゼは白魔丸のフレーバーテキストからその効果を推測し、女性冒険者を中心としたレイド集団〈水楓の乙女〉を結成しました。彼女たちは2、3人の班に分かれ、街の各所に配置され、ネルレスの追い込みを担当するアカツキとマリエール班をサポートしました。さらに、レイネシアが菫星に「街を守る魔法結界の停止」を要請し、動力甲冑へのエネルギー供給を止めたことで、ネルレスは動けなくなりました。最終的に、アカツキに贈られた喰鉄虫・多々良の攻撃付与効果で白魔丸の耐久値が下げられ、破壊されることで勝利が決しました。

死戦士ルグリウスは、10番目の拡張パック「夢幻の心臓」に登場するレイドクエスト「朽ちた勲」のボスモンスターです。彼は「霰刀・白魔丸」を使った冷凍系範囲攻撃を行い、同一ゾーン内の人間の数に比例して能力が増大します。そのため、ゲーム時代にはレイドゾーン内に捕らわれた大地人を外に逃がす必要がありました。リーゼはネルレスがルグリウスと同じ能力を持つと推測し、少人数の班に分けて各所に配置する策を立てました。

ルグリウスは元々、セルデシア世界十三騎士団の一つ〈イズモ騎士団〉に所属していた英雄で、エッゾの地を100年にわたり巨人の侵攻から守り抜きましたが、〈春楡の娘・ストゥイナウ〉の裏切りで毒殺されました。彼の悔恨と憤怒が白魔丸のフレーバーテキストに記され、新たなレイドモンスターを生み出すこととなりました。