二代目

シルクハットに黒い三つ揃いの背広、蝶ネクタイを身に着けた英国紳士風の男性がいます（アニメ版では白いシルクハット、グレーと白のストライプのネクタイ、白いフロックコートを着用）。彼は明治時代に長崎から赤玉先生に連れ去られ、二代目として育てられました。大正時代には「廿世紀ホテル」の令嬢と恋に落ちますが、赤玉先生との三日三晩にわたる大喧嘩の末に敗北。令嬢は「×」と書かれた手紙を残して外国へ去り、彼も失意の中で日本を離れます。百年後、突然帰国し、英国で令嬢に似た弁天と出会いますが、彼女とも赤玉先生に絡んだ因縁で対立し、憎しみ合う関係になります。

彼は英国から持ち帰った家具や調度品、ポケットから出てくるナポレオン金貨で優雅な生活を送っています。借りを作ることを嫌いますが、ある事件で矢三郎に助けられ、彼と親しくなります。帰国の目的は弁天と赤玉先生との因縁に決着をつけることで、弁天との決闘には勝利しますが、矢三郎の活躍もあり赤玉先生には勝てないと悟り、最終的には身を引きます。

彼は「天狗にはならない」「二代目を継ぐ気はない」と度々宣言していますが、天狗の力を日常的に使い、赤玉先生に劣らぬ天狗らしい振る舞いを見せます。周囲から「二代目」と呼ばれることを特に咎めることもなく、狸たちの頼みを聞き入れて赤玉先生の代理を引き受ける面倒見の良さから、矢三郎たちには一貫して「二代目」として扱われています。