ベンノ

ギルベルタ商会の主である彼は、もともと服飾を中心にビジネスを展開していましたが、両親の死後、妹を支えながら商会を守り抜いてきた若き実力者です。商売の才覚を持つ彼は、マインを後見し、彼女の才能を早々に見抜いて商会に取り込みました。彼女の知識を活用した商品は高値で売れ、商会は急成長を遂げます。

ベンノは、マインに商人としての資質を伸ばしてもらうため、しばしば彼女にヒントを与えます。しかし、彼女の書物以外への無関心や商人には不向きな性格に対しては手を焼くこともあります。彼女が次々と市場を揺るがすアイディアを発案するため、ベンノは立ち回りに苦労することも。

服飾専門店からの転換を進める中で、ギルド長との対立が生じました。植物紙を扱うことに反発する勢力に対して、既得権に挑む姿勢を示します。最初は服飾を主としていた商会ですが、やがてマインの関係で貴族との取引が増え、それに伴い妬みも抱えるようになります。

彼はギルベルタ商会を妹のコリンナとオットーに譲り、書籍や紙専門のプランタン商会を新たに設立します。ローゼマインから与えられた「グーテンベルク」との称号を背景に、印刷関連の業務を分ける動きをします。

そして、忘れられない恋人リーゼの存在が彼の心に深く残っており、これ以上に愛せる人がいないため結婚する意志はないようです。