「蛇」

「客人」たちのリーダーである彼は、公平で公正な人物として知られています。奴隷に対して悪ふざけをする「客人」たちを制裁し、トルフィンたち奴隷にも親しみやすく接する姿勢を持っています。部下の命を大切にしつつ、スヴェルケルとは特に気が合い、彼の小屋に頻繁に訪れています。彼は「客人」の中でも特に腕が立ち、トールギルに剣術を教えたのも彼です。教養があり、ベッドで寝たきりのスヴェルケルに聖書を読み聞かせることもあります。洞察力に優れ、トルフィンの戦士としての本質を早くから見抜いていました。

逃亡奴隷ガルザルがアルネイズを連れ出した際には、他の「客人」の命が危険にさらされたことに激怒し、アルネイズを助けようとするトルフィンと対峙しました。彼は本物の「鉄拳のケティル」と面識があり、地主のケティルがその名声を見栄で利用していることを見抜いていました。しかし、クヌートによるケティル農場への侵攻の際には、ケティルに雇われた恩を返すため、勝ち目がないと理解しつつもクヌート軍に対抗するために集められた奉公人たちを指揮しました。後にトルフィンたちの助言により、クヌートが農場の接収を取りやめたことに感謝し、自らの本名「ロアルド・グリムソン」（グリムの子ロアルド）をトルフィンたちに明かしました。その後、スヴェルケルに指導されながら、他の「客人」たちと共に農作業を手伝っています。