タナカ

ファントムハイヴ家に長年仕える家令で、かつては執事長を務めた経験を持つ老人です。彼は整った白髪と白髭を持ち、通常はデフォルメされた姿で描かれることが多いです。忙しい時でもセバスチャンによって何もする必要がないと言われ、穏やかにお茶を楽しむ姿が見られます。しかし、彼は先代のヴィンセントに仕えた実力のある執事であり、ファントムハイヴ邸で起きた連続殺人事件の際には一時的に執事長としてその能力を発揮しました。また、彼は使用人としての荒事にも長けており、柔術や日本刀を使う技術にも秀でていますが、年齢による衰えも感じられます。特に「緑の魔女編」では、至近距離からの銃弾を切り落とす技を披露しました。

彼は現在のファントムハイヴ家の使用人の中で唯一、先代から仕えている人物です。3年前の襲撃事件で重傷を負いましたが、命を取り留めました。シエルがセバスチャンと共に帰還した際、彼は本人ではなく弟だと気づきましたが、その事実を秘密にしてセバスチャンに執事長の証を託しました。本物のシエルが現れた時、彼は事情を知る者として全てを明かし、弟ではなく本物のシエルの側につきました。

彼のモデルは藤村俊二であり、テレビアニメ版では藤村がキャスティングされました。藤村の死去が2017年1月25日に報じられた際、作者は公式Twitterで追悼文を出しました。