安芸 倫也（あき ともや）

豊かな想像力を持つ高校生がこの物語の中心人物です。彼は私立豊ヶ崎学園に通っており、2年生の時はB組、3年生に進級してからはF組に所属します。彼がリーダーを務める「blessing software」では、最初のゲーム企画のプロデュースおよびディレクションを担当した他、シナリオの作成も一部手がけました。二作目では、企画からシナリオ作成までを主導しています。また、「icy tail」ではマネージャーを努めていたが、後に波島伊織にその役割を譲りました。

彼は自他共に認める熱心なオタクであり、学校でさえもそれをオープンにしています。他人を観察し、ギャルゲーのキャラクターと比較するのが得意です。非常に社交的で、どんな場所でも恐れず積極的にコミュニケーションを取るため、友人からは「コミュ力が高いオタク」と称されています。

彼は仕事に没頭するタイプではないものの、アニメやゲームを購入するためならアルバイトをすることに前向きです。1年生の時に学園祭でアニメ上映会を開催し、教員室への頻繁な訪問や教頭との粘り強い交渉を通じて許可を獲得するなど、その努力は学校内で注目され、有名人の一人となりました。彼は高い倫理観を持っており、たとえ友人の英梨々が描いた18禁作品であっても決して手を出さないし、イベントで不適切な行動を取ることもありません。そのため、詩羽からは「倫理君」というあだ名がつけられました。

彼は他の女性キャラクターから特殊な愛情を注がれていますが、自身はそれに気づいていません。彼は「自分のようなオタクには恋愛は無理」と考えており、恋愛は諦めています。むしろ、彼は女性たちを理想化して振る舞い、自分自身を端役に過ぎないと位置づけています。彼は内気で人見知りが強く、ヒロインたちにアプローチされるとうろたえてしまうほどです。それでも、恵だけは彼が恋愛に無自覚であることを理解しており、彼女との関係はより淡泊で築かれています。