アインズ・ウール・ゴウン / モモンガ

物語の主人公は、骸骨の姿をした魔法使い。現実世界では「鈴木悟」という名前の普通のサラリーマンだったが、ゲーム内で使用していたアバターと共に異世界に転移してしまう。この異世界でもゲーム「ユグドラシル」のルールが通じており、アンデッド種族の最高峰であるオーバーロードとして圧倒的な力を持つ彼は、「超越者」や「魔王」として敬われている。現実世界では家族もおらず、もとの世界に帰ることには執着がないが、ナザリックやギルドメンバーには強い愛着があり、その存在が行動の原動力となっている。

ゲームでは「モモンガ」というハンドルネームで活動していたが、異世界転移後はギルド「アインズ・ウール・ゴウン」の名を名乗る。これは、自らが他のメンバー全員を背負う決意と、異世界に転移しているかもしれない他の「ユグドラシル」のプレイヤーを探し出すためである。

普段は温厚な性格で無益な殺生を好まないが、ナザリックの利益となる場合には大量虐殺も辞さない。ナザリックNPCやその誇りを傷つける者には激怒し、苛烈な報復を行う。アンデッドであるため感情の起伏は抑制されているが、実際は一介のサラリーマンであり、部下には絶対者として振る舞い続けることでそのイメージを保っている。

作者は最強の主人公を描きたかったため、人間の弱点を克服するために彼をアンデッド化した。このキャラクターは2016年6月20日にニコニコ静画で行われた人気投票で1位を獲得した。

モモンは、アインズが身分を隠して冒険者として活動する際の姿で、エ・ランテルを拠点にしている。彼の活動は単なる偽装ではなく、アインズ・ウール・ゴウンが英雄として歴史の表舞台に立つための名声を築くことを意図している。人間の都市に潜入する際、彼の顔立ちは幻術で偽装されており、全身を漆黒の鎧で覆っている。この鎧は後に「漆黒」の名で知られるようになる。

戦闘技術には未熟さが残るが、強者との戦いを繰り返す中で着実に成長している。短期間で王国最高峰のアダマンタイト級冒険者に昇りつめ、多くの高難度の依頼をこなし、大悪魔ヤルダバオトの撃退によってその名声を確立。アインズのビジネスマナーを意識した行動により、下に驕らず器の大きい存在として評価を高めている。