ルツ / ユリシィ

チセ達が訪れた教会の墓地で遭遇したのは墓守犬、通称「チャーチ・グリム」である。その正体は、かつて「ユリシィ」という名前の普通の黒い犬だった。ユリシィは、飼い主であるイザベルの死後も彼女の墓を守り続け、墓守犬としての役割を担うようになった。イザベルを自分の妹のように思い、自身が犬であるという自覚がなかったため、人間の姿をとることができた。イザベルの面影をチセに感じ取り、彼女と使い魔の契約を望むという自らの意志で行動を起こし、「ルツ」という名前を得る（ルツとはヘブライ語で「哀れみ深い友」を意味する）。最初に登場した際は青年の姿をしていたが、状況に応じて犬の姿に戻ることができる。契約後は通常は犬の姿を保ちつつ、必要な時にはチセと同年代の少年の姿を取ることになった。