シリジス

デルーニオ王国の宰相であり、後にフラーニャの側近となる人物が5巻から登場します。彼は初老の小柄な男性で、国王を操りデルーニオを実質的に支配している有力者です。元々は農民の出身ですが、選聖侯の地位を狙うほどの野心を持ち、国政における実力も非常に高いです。

5巻では、彼は宿敵ソルジェストとの同盟を強行し、ナトラに対して外交戦を仕掛けますが、最終的にはウェインに敗北し、失脚します。その後、彼は知人の助けを借りてアースワルド帝国内で隠遁生活を送っていましたが、フラーニャに見いだされ、彼女の側近として仕えることになります。

当初、彼はウェインへの復讐心からフラーニャを次期国王にしたいと考えていました（このことはウェイン兄妹も承知していました）。しかし、フラーニャの才能を知るにつれ、彼は心から彼女を王位に就けたいと考えるようになります。