ゆり江（ゆりえ）

久堂家に長年仕える老年のお手伝い。清霞が幼い頃から彼を知っており、今でも「坊ちゃん」と呼んで親しんでいる。気さくで人当たりが良く、美世にも親身に接して手ほどきをしている。世間で悪い噂が立つ清霞のこともフォローしている。聡明で鋭い彼女は、美世の手荒れを見て、彼女が十分な愛情を受けていなかったことに早くから気付いていた。清霞が美世の使用人のような姿に疑問を抱いた際には、すぐに首肯し、「事情を聞くのは難しいでしょう」と助言している。