篠原 夏希（しのはら なつき）

本作のヒロインは、1992年7月19日生まれの18歳で、久遠寺高校の3年生です。彼女は剣道部に所属しており、明るく社交的な性格で、学校ではアイドル的な存在です。健二は彼女に想いを寄せています。

彼女は健二を「バイト」と称して実家に誘い、彼氏のふりをしてもらいました。曾祖母の栄を心から尊敬しており、栄を理想の大人として目指しています。また、一族を非常に愛しており、未成年の中で最年長であることから、積極的に他の子供の面倒を見たり、年長者を手伝ったりしています。

幼いころから侘助に恋心を抱いていましたが、小説版や漫画版では、曾祖母の栄から「本当に人を好きになることがまだ分かっていない」と評されています。侘助への思いは、栄から「侘助を家族の中で孤立させないように」と託されたことがきっかけで、義務感を恋心と混同してしまった結果です。

彼女はOZのユーザーでありながら、コンピューターには疎く、「アカウント」の概念すら理解していません。しかし、天性の勝負強さを持ち、3度目の一族とラブマシーンとの対決で重要な役割を果たしました。彼女のアバターは、仔鹿の耳を持つ和装少女「ナツキ」で、ラブマシーンとの戦いの途中でOZの守り主から吉祥のレアアイテムを授かり、着物が変化しました。

学校では多くの男子から憧れられる存在ですが、恋愛経験はほとんどありません。曾祖母の話を聞く中で、曽祖父に対する愚痴も聞かされ、軽い男性不信を抱いています。そのため、告白されてもすぐに断ってしまい、恋愛には奥手で鈍感です。健二の好意にも気付いていません。

親族以外の男性と手を握ることすらできず、触れられると投げ飛ばしてしまうほどの恋愛潔癖症です。同世代の女性親族からは「恋愛に対する考え方が明治時代並み」とからかわれることもあります。最初は健二を利用する程度にしか見ていませんでしたが、最終的には彼に好意を抱くようになり、頬にキスをしました。