陣内 栄（じんのうち さかえ）

1920年8月1日生まれの陣内家16代目当主である彼女は、89歳で夏希の曽祖母です。戦国時代から続く陣内家のリーダーとして、強い意志とやや威圧的な性格を持っています。元教師であり、教え子には政治家や官僚、地方の実力者が多く、政財界に広い人脈を築いています。彼女のカリスマ性は作中で比類なく、一族や国に影響を与える力を持っています。教え子や古い友人たちを励まし、OZの不具合による混乱の鎮静化に貢献しました。家族には人と人とのつながりの大切さを説き、陣内家の団結を促す重要な存在です。人を見る目に優れ、嘘が発覚した後も健二に夏希を託しました。

ラブマシーンの事件では、一族の罵声を浴びながらも悪びれず、開発資金を提供した侘助を宴席で追い出し、一族に自らの不祥事を始末するよう促しました。その後、健二と花札で勝利し、翌日の早朝、持病の狭心症により7月31日に亡くなりました。死亡時刻は午前5時21分で、享年91歳です。

OZの混乱により体調管理システムのデータが万作に送られていなかったことが判明し、ニュースでは死者がいなかったと報じられる中、彼女は唯一命を落とした人物となりました。彼女が残した手紙は、侘助と陣内家の和解と再結束に繋がりました。OZのアバターは陣内家の家紋です。

夏希が「自分の彼」と偽って連れてきた健二を一目で信頼し、後に嘘が明らかになった後も健二に夏希を託しました。彼女が一族全員に花札を教えている設定は、富司が主演した映画『緋牡丹博徒 花札勝負』へのオマージュです。薙刀の一件の後、健二に介抱を頼み、花札勝負を持ちかけ、「私が勝ったら夏希を頼む」と言ったのが生前最後の姿でした。彼女の葬儀は誕生日に行われ、一部の一族が彼女の遺影の前で誕生日の歌を歌いました。