ジョーカー

彼はサーカス団で中心的な役割を果たす青年で、道化師（ジョーカー）として舞台に立ち、演目の進行も務める。彼の性格は明るく、人々から頼られる存在だ。舞台上では独特の京都弁で話す。彼の右腕は義手で、見た目は骸骨のようだが、ジャグリングなどの技を見事にこなし、さらには短剣を隠し持っている。

過去にはビーストらと共にストリートチルドレンとして生活していたが、ケルヴィンに救われた経緯があり、彼を父親のように慕い、深い感謝の念を抱いている。しかし、ケルヴィンの命令で児童誘拐事件に手を染めることになり、その異常な行動に内心では嫌悪感を持ちつつも、孤児院の子供たちを守るために従っている。だが、彼が知らない間にその孤児院もケルヴィンの標的になっていた。

シエルとその男爵がケルヴィン邸を訪れた際には、彼らを歓迎する。しかし、ケルヴィンが黒ミサを再現しようとした際、シエルに撃たれたケルヴィンを守ろうとしてセバスチャンに左腕を切り落とされ、戦闘不能になる。ケルヴィンの助命を懇願するものの、彼は殺され、自身の義手の原料やケルヴィンの真の姿が明らかにされる中、絶望感の中で出血多量で亡くなる。彼の死に関する記録には、「娼婦カレン・テイラーの息子で、1863年4月2日生まれ、1889年2月9日に25歳で死亡。本名は不明」とある。