南雲 ハジメ（なぐも はじめ）

本作の主人公は17歳の高校生で、オタク文化に傾倒している少年です。彼は将来のために、ゲームクリエイターである父と少女漫画家の母の仕事場でアルバイトをしています。夜通しゲームをする生活が原因で、学校では居眠りがちで、周囲からは不真面目な生徒と見なされています。しかし、彼には学校の人気者である香織が気にかけてくれており、そのため多くの男子生徒からは妬まれ、女子生徒からも好かれていません。

ある日、彼はクラスメイトと共に異世界トータスに召喚されますが、彼の職業は戦闘に不向きな「錬成師」とされ、周囲からは無能と見なされます。訓練中にベヒモスという怪物が現れた際、彼は錬成師の能力を使って仲間を守りますが、その最中にクラスメイトに裏切られて奈落の底へ突き落とされます。そこで魔物に襲われ、左腕を失いますが、神結晶と神水を発見し、辛うじて生き延びます。

この経験を経て、彼は生きるために魔物の肉を食べ、その毒と神水によって体が破壊と再生を繰り返します。この過程で彼の身体は強化され、髪は白く変わります。また、同等またはそれ以上の魔物を食べることで、その能力を取り込む特異体質になります。迷宮内で発見した鉱石を使って、現代兵器を模した武器を錬成する能力も身につけます。

彼は左腕を奪った怪物との再戦に勝利し、オルクス大迷宮の探索を進めます。50階層でユエというキャラクターと出会い、彼女を解放した後、最奥部でヒュドラとの死闘を経て勝利します。そこで彼は生成魔法を手に入れ、左腕の義手と右目の義眼を作り出します。

彼の性格は、過酷な経験を通じて冷徹で尊大に変わりますが、ユエとの出会いが彼を完全な悪へと堕ちることから救います。彼は地球に帰る方法を探しながら、ユエと共に旅を続けます。その過程で、彼は自分を支えてくれる仲間たちを大切にし、敵には容赦なく対峙します。最終的には元の世界に戻り、ユエたちを家族として迎え入れることで新たな生活が始まります。