ユイ

キリトとアスナが新婚生活を送っていたSAOの第22層の森で、倒れていた幼い少女。その正体は、プレイヤーの精神的ケアを目的としたカウンセリング用人工知能（AI）でした。彼女の誕生日は8月1日で、これはキリトとアスナが決めたものです。

このAIは純粋な人工知能でありながら、人間と見分けがつかないほど豊かな感情表現を持っています。SAOでの人間観察を通じて、その感情模倣機能は非常に高いレベルに達しており、知らない人が見ても違和感を感じないほどです。ストーリーが進むにつれて、彼女の機能やAIとしての成長が見られ、世界最高のトップダウン型AIへと進化しています。

SAOの開始直後、システムからプレイヤーに接触することを禁止されていたため、キリトとアスナに出会った頃には、プレイヤーの負の感情をモニタリングしつつも解決のための行動が取れず、崩壊寸前の状態でした。データ破損により名前以外の記憶を失っていた彼女は、キリトとアスナに保護され、「パパ」「ママ」と呼んで慕うようになります。記憶が戻った後も、彼らを両親のように慕い続けます。キリトとアスナも彼女を実の娘のように可愛がり、リーファやシノンたちも妹のように接しています。また、アスナ同様にキリトの女性関係には目を光らせ、夫婦関係にも口を挟むことがあります。

SAOでは、キリトたちの窮地を救うためにGM権限を行使し、その結果システムから消去されそうになりますが、キリトの尽力でアイテムとして保存され、消滅を免れます。旧ALOで復活を遂げ、アスナの奪還後はキリトのPCに本体を置いています。その後、キリトが開発した視聴覚双方通信プローブや、民生品として普及したオーグマーにより、現実世界でも限定的に見る・聞く・話すことが可能となります。

作中では、AIとしての高い能力を発揮し、ゲームシステム内外の情報収集や情報提供、システムへのクラッキング、現実世界のプレイヤーとの連絡役として活躍しています。URではシステムアクセス権を剥奪され、人間形態のプレイヤーとしてサバイバルに巻き込まれますが、キリトやアスナと同じ立場になれたことを少し嬉しく思っています。特に「ゲーム上での死」に対する恐怖には新鮮さと興味深さを感じています。URではキリトたちの手ほどきでソードスキルを使うほか、魔法の使用も可能なキャラ育成を行っています。