佐伯 沙弥香（さえき さやか）

スピンオフ小説の主人公である彼女は、燈子の親友であり、遠見東高校の2年生の女子生徒です。生徒会では副会長を務めており、7月29日生まれで、身長は燈子とほぼ同じです。彼女は燈子に次ぐ優秀な生徒ですが、興味のないことにはあまり熱心ではありません。学業成績は燈子と同等ですが、ケアレスミスが多いため、若干劣ることがあります。家では猫を飼っています。

彼女は1年生の時から生徒会役員を務め、2年生で副会長に就任しました。もともとは中高一貫の私立女子校に通っていましたが、中学時代に先輩とのトラブルがあり、遠見東高校に進学しました。共学への進学は、自分の中の同性愛者としての一面を封じるためでしたが、燈子の新入生代表スピーチに一目惚れし、その葛藤を捨てました。燈子への想いから侑を警戒していましたが、侑との交流を通じて距離を縮めていきました。燈子が誰も好きにならないことを知っていたため、友人として一定の距離を保ちながら最も近い位置にいました。しかし、侑との出会いや生徒会劇後の燈子の変化に気づき、修学旅行で燈子に告白しましたが、「私は沙弥香を選べない」と断られました。この結果を受け入れ、侑とは違い燈子に踏み込めなかったことを涙ながらに認めました。

修学旅行後、侑の教室を訪れ、二人の関係を確認した後、侑に「燈子を大事にしてほしい」と伝え、燈子を託しました。その後も燈子との親友関係は変わっていません。生徒会劇では、主人公（燈子）の恋人役を演じました。当初の脚本では主人公が恋人を選ぶ結末でしたが、脚本が変更され、恋人を選ばない結末になりました。燈子は彼女が反対することを期待していましたが、燈子に変わって欲しいという思いから賛成しました。

最終話では大学生となり、侑や燈子たちの中で最も大人びた雰囲気を持っています。陽という女性と交際していますが、侑にだけ報告し、燈子には伝えていなかったため、三人の間で気まずい雰囲気が生まれてしまいました。