神戸 しお（こうべ しお）

誕生日は1月1日、血液型はA型、身長は122センチメートルの8歳の少女。彼女は本作の準主人公で、さとうと一緒に暮らしている。さとうのことを「さとちゃん」と呼び、深く慕っている。町中には彼女を探すチラシが貼られている。

彼女はDVを受けていた実父と実母・ゆうなの娘として生まれ、実母からは手のかかる娘として扱われていた。実兄・あさひとは離れて暮らし、実母と一緒に生活していたが、8歳のときに実母に外へ置き去りにされてしまう。その後、帰宅途中のさとうと出会い、彼女に連れられてからは家族に関する記憶を失った。

当初は無知で純粋な性格で、さとうから「外は危険だから」と家の外に出ることを禁じられていた。さとうと出会う前の家族のことはあまり覚えていなかったが、精神的に不安定になると実母・ゆうなの幻覚を見ることがあり、徐々に実母の記憶を取り戻していった。

実母の記憶を完全に取り戻したころには、「実母よりもさとうと一緒に暮らしたい」と強く思うようになり、さとうの外の事情を察して彼女のために行動を起こし始める。しかし、さとうが自分の気持ちを理解しようとしないため、敢えて彼女を拒絶し、改めてお互いの愛を確かめ合った。しかし、逃げ場を失い、さとうと共に飛び降り自殺を図る。さとうに守られて生還したが、彼女の赤いリボンと指輪を大切に持ち続け、その狂気を受け継いだことが示唆されている。

原作最終巻のエピローグでは、成長したしおと思われる人物がマンションの一室を訪れる場面が描かれている。