リリム

リリスの魔道書から生まれた少女は、小説版や劇場版第一弾で重要な役割を果たすキャラクターで、原作の第17巻にも登場します。彼女はアラタを「パパ様」、リリスを「ママ様」、そして魔族化したホーエンハイムであるリビックを「マスター」と呼んでいます。

この少女は、錬金術の始祖である大魔公マスター・ホーエンハイムが書いた魔道書『ヘルメス外典』がアラタの魔力を吸収して人間の姿になった存在です。小説版第二巻では、事件が解決した後に一度は完全に消滅しようとしますが、自分の意思を失いたくないと願い、ソラとリーゼによって時間が停止した世界に隔離され、復活の可能性を残すことに成功します。

リビックがリリスの魔力を奪おうとする中で心を痛めつつも、彼女は魔道書としてリリスを助け、傲慢の魔力に支配されかけたアラタを救います。また、アラタが大魔公時代のリビックの魔力を使うのを補助します。

大魔王ディース・トリニティが仮の形で復活した際には、自分の魔道書をも切り捨てるやり方に反発し、最も若い意識でありながらも強い意志を示しました。その結果、即座の全面対決を避け、三日間の猶予を得ることができました。