菊岡 誠二郎（きくおか せいじろう）

総務省の官僚である彼は、総務省総合通信基盤局電気通信事業部高度通信網振興課第二別室（省内名称：通信ネットワーク内仮想空間管理課、省内通称：仮想課）に所属しています。職位は不明ですが、自ら「出世コースから外れて窓際部署に左遷されたキャリア」と称しています。誕生日は12月9日で、2024年時点で30代前半です。

SAO事件では、総務省SAO事件被害者救出対策本部（通称「SAO事件対策チーム」）のリーダーとして、被害者の搬送先となる病院の受入体制を整えました。SAOがクリアされた直後には、覚醒した和人の元へ駆けつけて事情聴取を行いました。「ザ・シード」の拡散後は、混沌とした仮想世界群の調査および監視の行政事務を担当しています。VRMMOゲームの研究の一環としてALOをプレイしており、和人のゲーマーとしての実力を見込んで「死銃」との接触を依頼しました。和人は彼を胡散臭く思っていますが、SAO内で知り合った人々の連絡先の提供や廃棄処分されるはずのナーヴギアの所持の見逃しなど、様々な便宜を図ってもらっているため、彼の頼みを断れずにいます。

総務省には出向で在籍しており、本来の身分は陸上自衛官で階級は二等陸佐です。プロジェクト・アリシゼーションの推進者であり、偽装企業「ラース」の最高責任者でもあります。ナーヴギアが発売された頃からフルダイブ型VR技術に注目しており、戦争を根底から覆す可能性を感じていました。自ら志願して総務省に出向した理由は、SAO事件の顛末を自分の目で見届けること、VR技術等の規制を回避すること、そして計画を推進するための手がかりや人材を確保することでした。

彼はバイトと称して和人をプロジェクト・アリシゼーションに密かに協力させ、「死銃」の残党によって昏睡状態に陥った和人を治療する名目で秘密裏に「オーシャン・タートル」へ搬送しました。彼の精神をUWに再びダイブさせることで治療を図りました。UWでの一連の事件の解決後、責任を取らされることを予測して、最高責任者の座を凛子に一任しました。ガブリエル達の襲撃の際に負傷したことを利用して表向きには自身が死亡したと偽り、影でラースを支えることにしました。しかし、和人は彼が未だにプロジェクトの軍事利用を諦めていないと推測しています。URでは比嘉の手を借りて誠二郎の双子の弟「菊岡礼三郎」という架空の存在を作り、身分を偽っています。

彼自身は和人たちに友情を抱いていますが、立場上やむを得なかったとはいえ、裏での様々な工作や和人を死銃の調査およびラースの研究等に協力させたため、彼らからは基本的に邪険に扱われています。