はじめに
編集零の義姉である私は、幸田家の長女として、零よりも年上の4歳分の立場を持ちます。将棋界においては、情熱的な性格と攻撃的な棋風で知られており、この性質が原因で一部の関係者に「毒婦」とも称されてしまうほどです。
零が幸田家に加わることに抵抗を感じていました。将棋の奨励会員だったものの、中学2年の時、零に勝つことができないという理由で将棋を辞めざるを得なくなりました。将棋を離れた私には、抜けがたい寂寞感が付きまとうようになり、父に見放されたという感情も抱え、以降は街で時間を過ごすようになりました。
美しさと人を引きつける魅力はありましたが、将棋をやめたことで生じた寂しさは解消されることはありませんでした。零に対しては、愛情と不満が混じったような複雑な感情を持って接してきました。彼を「ゼロ」呼わわりし、時に厳しい言葉を投げかけながらも、心情を明かす瞬間があります。
後藤という既婚者に思いを寄せつつ、関係のジレンマに苦しんでいる自分もいましたが、彼が病に倒れた妻を見舞い続ける姿を見て、今更ながらに零の家族を喪って孤独になった心情を理解し、また自身の過去の振る舞いを後悔するようになりました。零と後藤の幸せを願いながら、自身は派遣社員として日々を過ごしています。
零と私の関係は、モモによって「魔女」と評されることもあるほど、他者から見れば恐ろしいほど複雑です。
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(最後の編集時間: 2024年6月11日16:41)
(最近編集した: K K )
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