宗谷冬司（そうや とうじ）

この物語の中心人物は、30代後半で京都市の銀閣寺近くに住んでいます。彼は祖母のよし乃さんと、たまこ・ひびき親子と共に生活しています。彼は棋界で非常に有名なタイトルホルダーで、15歳でプロデビューして以来、史上最年少で名人位を獲得し、7大タイトルを独占するという偉業を成し遂げました。物語が始まる時点で、彼は名人、獅子王、棋神、聖竜、玉将の5つの冠を保持しています。さらに、名人位を6回連続で防衛し、玉将戦では5回連覇という記録を持っています。

彼は島田開と同年齢ですが、中学生の頃から外見はほとんど変わっていません。彼はあらゆる戦型を使いこなすオールラウンダーで、若手との対局では相手の得意な戦法で挑ませ、全力を引き出すスタイルを取ります。約10年前からストレスが原因で難聴を患っており、時折耳が聞こえなくなることがあります。この障害は彼の言動に影響を与えることがありますが、彼の天然な性格や天才的な振る舞いが周囲から好意的に受け入れられているため、彼の障害を知る人は非常に限られています。彼自身は耳が聞こえないことを静かで良いと感じており、治療を途中でやめています。

彼の性格は当初、表情が少なく「不思議ちゃん」とも呼ばれる浮世離れしたものでしたが、物語が進むにつれて、驚く、笑う、真剣な表情を見せるようになり、人間らしさが増してきました。自宅では関西弁を使うこともあり、リラックスした表情を見せることもあります。祖母のよし乃は彼の性格について、何も受け入れたがらないが一度執着すると手放さないと語っています。他人や子供が苦手で、たまこ・ひびき親子との同居時には、子供のひびきを閉じ込めようと庭に小屋を建てたこともありますが、後にその小屋は彼の研究部屋として使われるようになりました。

キャラクターについての作者のコメントは、「谷川浩司と羽生善治を足して、二で割っていない」とのことです。