ルーシー・ウェブスター

チセのクラスメイトであり、学院寮でのルームメイトでもある彼女は、ウェブスター家という名家の出身で、「書紡ぎ蜘蛛」という異名を持つ。この家族は、蜘蛛を使って紙や本を紡ぐ魔術を使うことで知られている。しかし、彼女の家族は「ウェブスターの悲劇」と呼ばれる事件で命を落とし、彼女は大切な蜘蛛も奪われてしまった。この出来事が原因で、彼女は魔術師に対して疑念を抱くようになり、自力で事件の真相を解明しようと決意する。

普段は人と距離を置きがちで、チセに対しても辛辣な態度を取ることが多かったが、本質的にははっきりとした性格で、根は優しく面倒見が良い。チセや他のクラスメイトたちとの交流を深める中で、徐々に心を開いていく。特に、フィロメラの事情に介入することで、「ウェブスターの悲劇」の真相に迫る手がかりを得ることになる。

彼女には兄がおり、かつて一族を追放された過去がある。彼女は兄が事件の犯人かもしれないと疑い、彼との関係を断とうとしていた。学費を稼ぐために廃棄塔でアルバイトをし、兄からの仕送りは一切受け取らなかった。しかし、学院が外部の干渉を防ぐために一時封鎖された際、兄が彼女を見舞うために訪れ、共に暮らすことになる。その過程で、兄との間に和解が生まれる。

事件の真相が明らかになる中、ウェブスターの悲劇の主犯がリズベス・サージェントであることが判明する。彼女は禁書「カルナマゴスの遺言」の偽書を作成し、その口封じのために事件を起こしたのだった。