各務原なでしこ（かがみはら なでしこ）

本作品の主人公の一人である彼女は、3月4日生まれの無邪気で活発な女の子です。富士山を眺めるのが好きで、愛知県豊橋市に近い静岡県浜松市西部から山梨県へ引っ越してきました。引っ越し当日、自転車で富士山を見に行った際、ビバークの準備もなく日没まで居眠りしてしまい困っていたところをリンに助けられ、キャンプに興味を持つようになります。

料理が大好きで、食べることも作ることも楽しんでいます。リンや綾乃からは「うまそうに食う」と評されています。中学時代に太り始めた際、姉の各務原桜によって強制ダイエットをさせられ、浜名湖の周囲を自転車で走ることで体力を鍛えました。そのため、見た目以上に健康で体力もあります。寒い場所で寝たり、重いものを背負ったりするのも平気で、家庭用のカセットコンロや土鍋をキャンプに持ち込むこともあります。作中で体力を使い果たして疲れる描写はほとんどありません。

彼女の言動は犬っぽく、夜道と怪談が苦手です。皆でまったりと過ごすキャンプに憧れて野外活動サークルに入部し、千明やあおいとのキャンプとリンとのキャンプを交互に楽しむというハードなスケジュールをこなしています。2週連続や月に3回キャンプに行くこともあり、千明からは「ストロングスタイル」と呼ばれています。自分の感情に正直でありながらも他人の顔色を気にする性格で、天真爛漫に見えても相手を気遣うことができます。時には強引に、時には相手の顔色を見ながら、リンとの距離を縮めていきます。クリスマスキャンプの後、リンから一人キャンプについて聞いて興味を持ち、一人キャンプもするようになります。

キャンプの資金を稼ぐためにアルバイトに励んでおり、年末年始には年賀状の配達をし、その後は姉の桜から紹介された身延駅周辺の蕎麦店（テレビドラマ版では和食料理店）で働いています。

冬キャンプの際、キャンプ料理ができるまでブランケットに顔を包んで寒さをしのぐ姿をリンから「怪人ブランケット」と名づけられました（リンも同じ姿になり、二人で「秘密結社ブランケット」となります）。大井川キャンプでアプト式の列車に乗ってから、かわいいという理由で鉄道車両にも興味を持つようになります。

映画では東京・昭島市で一人暮らしをしながら、市内のアウトドア用品店の店員として働いています。休日にはキャンプだけでなく、ロードバイクや山登りも楽しんでいます。