アレクサンドル・プシュキン

《死の家の鼠》の一員である小太りの男は、特徴的な笑い声を持ち、卑屈な性格で自分を「弱い人間」と称しています。彼は、弱い人間が強い者に対して何をしても許されるという歪んだ思想を持ち、強い立場の人間や強力な異能力を持つ者が苦しむ様子を楽しんでいます。

彼はアジトに潜入した敦たちを騙し、芥川に傷を負わせて異能ウイルスに感染させ、逃亡を試みます。ゴンチャロフの援護もあり、二人を完全に巻きますが、出口で待ち伏せしていた探偵社とマフィアの主要メンバーに捕らえられます。彼はドストエフスキーに対する忠誠心はなく、自分の娯楽のために所属していたため、捕まるとすぐに「死の家の鼠」の情報を提供しました。

彼の異能「黒死病の時代の饗宴」は、宿主二人を48時間後に殺す極小型のウイルスを操る能力です。このウイルスは擦り傷からでも感染し、高熱と眩暈を引き起こし、常人では直立すら困難になります。48時間以内に宿主のどちらかが別の理由で死ぬと、ウイルスは自動的に解除されます。

ウイルスは宿主の重要な臓器に寄生するため、太宰の異能では解除できません。解除するにはプシュキン自身が異能を解除するか、宿主のどちらかが死ぬしかありません。この異能はドストエフスキーから「共喰い」と称されました。能力名は、キャラクターと同名のロシアの文豪アレクサンドル・プシュキンの詩から取られています。