シズ / シズエ・イザワ（井沢 静江）

シズは元日本人であり、異世界に転生した後、約70歳の実年齢を持つが、見た目は16、17歳の黒髪の美少女である。彼女はかつて「爆炎の支配者」として知られる英雄であり、リムルが異世界で初めて出会った人物である。彼女の姿は人型のリムルに大きな影響を与えた。

シズの過去は書籍1巻で詳しく描かれている。8歳の時にレオンによって召喚され、全身に火傷を負いながらイフリートを憑依させられた。当初はイフリートを制御できずに苦しむが、女勇者から「抗魔の仮面」を受け取り、その力を制御することができるようになる。その後、勇者と共に冒険者として活動し、イングラシア王国で教導官として引退するまでの道を歩む。彼女の教え子にはユウキやヒナタ、そして最後の生徒であるクロエやケンヤがいる。

レオンへの複雑な感情を抱えながら、シズは自身の寿命を悟り、彼に対する質問を求めて最後の旅に出る。その途中でリムルの村に立ち寄り、リムルと出会う。しかし、イフリートが暴走し、リムルが「捕食者」の能力でイフリートを捕食し、暴走を止める。その結果、シズの肉体は急速に老化し、彼女はリムルに捕食されることを望む。彼女はレオンへの憎しみと「変質者（ウツロウモノ）」のスキルをリムルに託し、リムルの中で安らかに眠ることを選ぶ。

シズはリムルの心象の中で何度か登場し、書籍4巻ではクロエたちへの未練をリムルに伝え、書籍11巻ではヒナタやクロエと再会するシーンが描かれる。また、イフリートはリムルに取り込まれた後、書籍11巻でヴェルドラの従者として受肉し、自我に目覚めた後の反省やシズとの和解を試みる様子が「ヴェルドラのスライム観察日記」で描かれている。