植野 直花（うえの なおか）

小学校時代、将也のクラスメイトであった黒髪ロングの少女、O型の彼女は、連載版で物語の重要な役割を担うキャラクターとして描かれています。小学校では、明るくさばさばした性格から、転校生の硝子の世話役を自然と任されましたが、その負担に対する教師の理解や支援がなく、不満を募らせていきました。その結果、硝子の筆談ノートに悪口を書き込むなどのいじめを行うようになりました。

学級裁判で将也が補聴器を壊した件で責められた際、彼女は自分に火の粉が降りかかるのを避けるため、将也を売るような発言をしてしまいました。実は密かに将也に好意を寄せていた彼女ですが、学級裁判以降、いじめられっ子となった将也を支える勇気を持てず、中学卒業までその状況を見ているだけだったことを後悔しています。

高校では佐原と同じ「太陽女子学園」に進学し、服飾を専攻。デザインコンテストで金賞を獲得し、東京の専門学校への進学を決意しました。地元での高校生活が終わる前に、川井を通じて将也と再会し、心残りだった恋心を伝えようとしましたが、二人の間には埋められない距離ができてしまいました。

その後、永束が企画した映画の撮影中に人間関係が悪化し、硝子が自殺を図った際、将也が彼女を助けるために意識不明の状態になった出来事がありました。彼女は気が強く、思ったことをすぐに行動に移す性格ですが、時に高圧的で暴力的な一面も持っています。

「にゃんにゃん倶楽部」という猫カフェでアルバイトをしており、作者によれば、彼女は石田と西宮の物語を異なる視点で捉えているキャラクターです。